2日、「抗日戦争と世界反ファシスト戦争勝利70周年」(戦勝節)記念式典に出席するため中国を訪れた朴槿恵(パク・クネ)大統領を、中国側は当初公言していたように「特別な礼遇」で迎えた。朴大統領は、米国の同盟国の中で唯一戦勝節記念式典に出席した。朴大統領と習近平主席の首脳会談は、同時通訳で進められ、当初予定していた20分をはるかに超え、34分間も続いた。首脳会談後に朴大統領と習主席の単独昼食会が用意された。戦勝節の記念式典に出席した首脳の中で習主席と昼食を共にしたのは、朴大統領ただ一人だ。
■韓中 "艱難之交の歴史"を強調
朴大統領はこの日、北京に到着した直後、人民大会堂で習近平主席と就任後6回目の首脳会談を開いた。会談にはユン・ビョンセ外交部長官とキム・ジャス駐中大使、チュ・チョルギ大統領府外交安保首席、アン・ジョンボム経済首席などが陪席し、習主席は陪席者全員と挨拶を交わした。この日の首脳会談は、異例的に同時通訳で行われた。通常、首脳会談は、発言後、それぞれの言語に通訳する逐次通訳で進められるが、短時間で多くを話し合うため、中国側が同時通訳を選んだというのが大統領府の説明だ。
習主席は首脳会談の冒頭発言で「お会いできてうれしい」、「歓迎する」、「感謝する」などと発言し、「朴大統領の支持のおかげで、韓中両国は、部分的に大きな成果を収めた」と述べた。韓中自由貿易協定(FTA)の妥結とアジアインフラ投資銀行(AIIB)加入などを取り上げた。習主席は特に「韓中両国は、帝国主義の侵略と植民地支配に対抗し戦った」と強調した。抗日運動の歴史を韓国と中国が共有するという点を強調し、朴大統領の出席“名分”を立てたものと見られる。これに対し、朴大統領は「前の世紀に両国が共に経験した艱難之交の歴史が、今日両国友好の大切な土台となっている。両国が直面したいくつかの課題を解決するためにも、これからも協力していきたい」と答えた。韓国と中国が抗日闘争の歴史を共有するという点を強調しながらも、度が過ぎる場合は、反日共同戦線を張るものとして映って日本を刺激することを懸念し、「患難之交」という言葉で調整を図ったものと見られる。
■98分間「単独会談」
朴大統領と習主席は人民大会堂東ホールで開かれた首脳会談後、西ホールに移り、昼食を共にした。昼食メニューは冷菜、蓮の実入りの百合蕩、ネギナマコ蒸し、リブアイステーキ、黄金タケノコとアスパラガス、レモンの香りのタラロール、点心、果物やアイスクリームなどだった。昼食の間、韓国音楽4曲と中国音楽6曲が交互に演奏された。習近平主席夫人の彭麗媛の代表曲『希望の野原に立って』が最初に演奏され、朴大統領の愛唱曲である亀の『ビンゴ』『アリラン』とドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」主題歌『オナラ』と彭麗媛が好きなドラマで知られる「星から来たあなた」の主題曲『マイデスティニー』なども演奏された。メニューの一番上には両国首脳の写真と共に四字熟語が記された。朴大統領の写真の下にはハングルと中国語で「以心伝心、無信不立」が、習主席の写真の下には「繁栄創造、未来開拓」と書かれていた。習主席は、昨年韓国を訪れた際、「信無くば、立たず」という意味の無信不立が、両国国民が大事にしてきた共同理念であると強調した。
この日の昼食会は、1時間4分間続いた。会談時間(34分)を加えると、習主席と98分間の単独会談をしたことになる。続いて、朴大統領は李克強首相と会って、韓中経済協力方案を論議し、夕方には習近平主席夫妻が主催した歓迎晩餐に出席した。
韓国語原文入力:2015-09-02 19:53