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オバマ "米国が追求すれば何でもできることを確認" 気勢みなぎる米国

原文入力:2011-05-02午後11:08:00(1815字)
ホワイトハウス 声明通じて作戦過程 説明…自信表出
"イスラムとの戦争ではない" ビンラディンと分離 企図
政治的立場 強固になる模様…再選固持へ‘青信号’

クォン・テホ記者

←バラク・オバマ米国大統領が1日夜(現地時間)ホワイトハウスでオサマ ビンラディンの死を知らせる緊急声明を発表している。 ワシントン/APニューシス

深夜12時を数分後に控えた1日夜(現地時間)、バラク・オバマ米国大統領がホワイトハウスでテレビカメラの前に立ち「オサマ ビンラディンが射殺された」と発表した。
オバマ大統領はこの日 声明を通じて「ビンラディンがパキスタンのアボタバドゥでこの日、米軍特殊部隊の攻撃を受け交戦途中に射殺され彼の死体を確保した」と明らかにした。続けて彼はこの間の作戦過程を簡略に説明した。

オバマ大統領は10年前の2001年9・11テロを敢行し3000人余りの罪なき人命を失わせたビンラディンが除去されたことは、テロとの戦争で最も重大な成果の一つと強調し、「今や正義が実現された」と話した。オバマ大統領は「今夜、米国が追求すれば何でもできることを確認した」とし強い自信を表わした。彼の声は力があふれていた。

オバマ大統領はビンラディンの死亡によりテロとの戦争が終わったわけではなく、ビンラディンのテロ組織であるアルカイダが米国に向けた攻撃を継続するという警告も忘れなかった。また 「米国はイスラムと戦争をするのではなく、ビンラディンはムスリム リーダーではなくムスリムの大量殺傷者」 としてイスラム圏との葛藤をあらかじめ予防しようとする姿を見せた。「ビンラディンを追跡するにはパキスタンの協力が重要な役割をした」とし、パキスタンを公開的に持ち上げることも‘ビンラディン’と‘イスラム圏’を分離しようとする試みの一つと見られる。

引き続き、オバマ大統領は「我々は戦争には代価が伴うという点を理解しているが、国家として米国は安保脅威を容認せず自国民の犠牲を傍観しない」としつつ「我々は今日の米国を作った価値に忠実でなければならない」と強調した。

9・11以後、米国民の長年の念願だった‘ビンラディンに対する復讐’がなされたことにより来年のオバマの再選固持にも青信号が灯るものと予想される。特にこの間、ティーパーティーなど極右保守層から集中攻撃を受けてきたオバマ大統領としては安保イシューであるビンラディン射殺を成功裏にやり遂げたという点で政治的立場がより一層強固になるものと見られる。オバマ大統領は候補時期「(当選すれば)ビンラディンを射殺する」と公言した経緯があり、今回の空襲が成功しなかったとすれば共和党にはもう一つの攻撃口実を提供するところだった。<ニューヨーク タイムズ>はそのために「ビンラディンの死がオバマ大統領にはトロフィー」と表現した。<ロイター>通信も今回のビンラディン射殺が 「2012年再選の政治的踏み台を用意するだろう」と展望した。

オバマ大統領がこの日、演説の最後に「我々がこういう仕事を成就できるのは、天の下で分裂しない一つの国、皆が自由と正義を享受する米国人のおかげ」と話したところからもビンラディン射殺を国内政治に活用しようとする意図が伺える。また、この間 リビア事態など中東問題で守勢に追い込まれたオバマ大統領がビンラディン射殺を契機に攻勢的な姿を見せるという予想も出てきている。

オバマ大統領の発表に先立ち、ビンラディンの死亡事実がマスコミを通じて緊急報道されるや、ワシントンのホワイトハウス正門前、ニューヨークの9・11テロ現場である‘グラウンド・ゼロ’とタイムズスクエア広場などには数百人の米国市民が真夜中に集まり星条旗を打ち振り米国国歌を歌いながら夜遅くまで "USA"を叫ぶなど歓呼した。自動車は警笛を鳴らしたり、ヘッドライト点滅させて祝った。現場の一方ではロウソクのあかりを灯しテロ当時に亡くなった人々を今一度追慕する姿も見られた。 ワシントン/クォン・テホ特派員 ho@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/475976.html 訳J.S