米国の対イラン経済制裁が発表されたことを受け、中国は反対の意思を明確にした。米国は制裁効果を得るためには、イラン産原油の80~90%を購入している中国に圧力をかけなければならないが、それが強すぎると、両国関係の安定化の流れが揺らぐ恐れがあるというジレンマに直面している。イランに対する経済制裁が、米中関係の新たな火種として浮上した。
中国外務省の林剣報道官は25日の定例会見で、「中国は、国際法上の根拠がなく、国連安全保障理事会の承認を受けていない違法な一方的制裁に断固として反対するという立場をこれまで何度も明らかにしてきた」と述べた。林報道官は「制裁や圧力は問題を解決する方法ではない」とし、「中国は正当な権益を断固として守るために必要なあらゆる措置を講じる」と語った。これは、ベッセント米財務長官がこの日発表した対イラン「経済的孤立作戦」に対し、反対の意を示したものだ。
中国外務省は、米国側の発表前日である24日、苗得雨外務次官とイランのガリババディ外務次官が17日に北京で会談しイランと中東情勢について協議した事実も公表した。中国が今後もイランとの関係を続けていく意向を示したものとみられる。
米国はこの日、イランと取引を行う約60の団体や機関を制裁対象に指定したものの、中国の金融機関は含めなかった。ひとまず中国を刺激せずに説得しようとする意図とみられる。しかし、これまでの中国の態度を見る限り、中国の協力を得ることは容易ではない。
米国は中国の金融機関を制裁するなど圧力をかけなければならないが、米国が支払わなければならない代償は決して小さくはない。昨年、両国は関税・貿易戦争を繰り広げた末に「休戦」し、全面戦争は回避したが、米国が対中制裁を強めれば、経済戦争が再燃する恐れがある。特に、中国がレアアース(希土類)などの重要鉱物の供給を交渉の切り札として活用してきたことが米国にとって負担となっている。
米国の対イラン経済戦争は、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が合意した「建設的な戦略的な安定」というモデルが、実際の危機において機能するかどうかを測る試金石となり得る。来月末に予定されているトランプ大統領と習主席の首脳会談まで、両国が対立を「管理可能なレベル」に調整できるかどうかが鍵となるだろう。中国全球化智庫(CCG)の王子辰副事務総長は、「米国の措置が極めて広範囲に及んだり、中国の主要な利益を直接狙ったりしない限り、両国はイラン問題がより広範な議題を圧倒しないように努めるだろう」と述べた。