中国を訪れたドイツのフリードリヒ・メルツ首相は、習近平中国国家主席と会談し、両国間の協力関係を強化していくことで一致した。
ロイターや新華通信などによると、経済代表団を率いて中国を訪れたメルツ首相は25日、習近平国家主席と首脳会談を行い、「ドイツと中国は世界の三大産業大国として重大な責任を背負っている」とし、「両国関係の発展には莫大な機会がある」と述べた。国内総生産(GDP)基準で中国は世界第2位、ドイツは世界第3位だ。これに対し、習近平国家主席は「世界がますます混乱し複雑になるほど、中国とドイツは戦略的な意思疎通と相互信頼を深めなければならない」と語った。習国家主席は「互いに信頼できるパートナー」であり、「自由貿易の守護者」になるべきだと強調した。
メルツ首相の今回の中国訪問は、米国のドナルド・トランプ政権が関税圧力を繰り返す中で行われた。西側諸国の首脳は年初から相次いで中国を訪れ、協力強化を模索している。今年に入って、英国、カナダ、アイスランド、フィンランドの首脳が中国を訪問した。特に、連邦最高裁の相互関税違法判決を受け、トランプ大統領が24日から通商法122条を用いて全世界の輸入品に10%の関税を課したため、通商環境はさらに不確実性が増している。
先に李強国務院首相に会った際、メルツ首相は中国企業のドイツへの投資を歓迎しつつも、「両国の協力に関して、より公正に改善する必要があるという懸念がある」と述べ、中国の市場開放を促した。ドイツの対中貿易赤字は890億ユーロ(約16兆4300億円)に達しており、ドイツの産業界は中国が過剰生産品を欧州へと押し出す問題や、補助金支給などの競争の歪みに懸念を示してきた。希土類(レアアース)のようなサプライチェーンの管理問題も悩みの種だ。ロイター通信は「欧州がサプライチェーンのリスクと中国依存の深化を懸念する中で行われた今回のメルツ首相の中国訪問が、今後の欧州連合(EU)と中国との関係全体の方向性を左右するだろう」との見通しを報じた。