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習主席「地球は中国・米国それぞれの発展を受け入れ可能」…米に共存を強調

米上院院内代表団と会い、「中米関係、改善すべき理由は千通り」
中国の習近平国家主席(右から2番目)が9日午後、北京の人民大会堂でチャック・シューマー米民主党上院院内総務ら代表団と会い、対話している=北京/新華社・聯合ニュース

 中国の習近平国家主席が北京で米国上院の院内代表団と会い、「中米関係によって人類の未来と運命が決まる。中米関係を改善する千の理由がある」と述べた。

 10日、中国中央テレビ(CCTV)やロイター通信などの報道によると、習主席は9日午後、北京の人民大会堂で米民主党上院のチャック・シューマー院内総務ら代表団と会い、「中米関係は世界で最も重要な二国間関係だ」とし、「対決は時代の流れにそぐわず、自国と世界が直面している問題を解決することはできない」と述べた。シューマー氏は「両国関係を責任を持って管理し統制する」と答えた。

 今月7日に上海に到着した米上院の院内代表団6人は、9日に北京に移動し、習主席と会見した。代表団は米国を発つ前から習主席との会見を希望すると明らかにしていたが、実現するかどうかは同日まで公開されなかった。

 ジョー・バイデン米大統領と習主席は、来月カリフォルニアで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で2国間会談を行うものと予想されている。今回の会見は、双方の意思を事前に打診する前哨戦の役割を果たしたものとみられる。

 習主席は今回の会見で、米中共存の可能性を強調した。習主席は覇権国家と新興大国は必ず衝突するという「トゥキディデスの罠」を取り上げ、「これは必然的なことではない。広い地球は中国と米国それぞれの発展・繁栄を完全に受け入れることができる」と述べた。また「私は、『中米関係を改善しなければならない千の理由があるが、両国関係を壊す理由は一つもない』ということを多くの大統領を含め頻繁に話してきた」と述べた。

 習主席は、中国は米国に対抗して自身の道を歩むという意思も明らかにした。「中国は急速な経済発展と長期的な社会安定という二つの奇跡を遂げ(中略)国民の支持を受けている」とし「中国は引き続き中国の特色をもつ社会主義と中国式現代化を全面的に推進し、世界各国と平和に協力して人類運命共同体の構築を進める」と述べた。

 中国外務省によると、シューマー氏はこれに対し「米国は中国との衝突を追求せず、中国とのデカップリングを望まず、相互尊重の精神に従って対話と意思疎通を強化することを望んでいる」とし「両国間の貿易投資協力を進め、気候変動への対応、麻薬販売の撤廃などに対して意思疎通と協力を強化したい」と述べた。

 ロイター通信は、今回の会見で米国側がイスラム武装組織ハマスのイスラエル攻撃に対する中国の対応に不満を示したと伝えた。シューマー氏は習主席に、中国がイスラエルに対する同情を示さなかったことに「失望した」と述べ、「中国はイスラエル国民と共に立ち、卑怯で邪悪な(ハマスの)攻撃を糾弾してほしい」と求めた。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1111463.html韓国語原文入力:2023-10-10 19:36
訳C.M

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