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日本、またもや「関東大震災当時の朝鮮人虐殺」の責任回避…「記録見当たらない」

登録:2023-08-31 06:03 修正:2023-08-31 07:19
共同通信「歴史歪曲が懸念される」
松野博一官房長官=松野長官のソーシャルメディアのアカウントよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 日本政府が今年関東大震災発生100年を迎え、当時の日本軍、警察、自警団が行った朝鮮人虐殺と関連し、「記録が見当たらない」として再び責任を回避した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が強制動員被害者賠償問題など韓日間の歴史懸案に対して一方的な譲歩案を示したにもかかわらず、日本政府の「誠意ある呼応」は依然として見られない。

 松野博一官房長官は30日午前の定例記者会見で、「関東大震災当時、被災地ではデマが広がり、多くの朝鮮人が軍、警察、自警団によって虐殺されたと伝えられていることに対する政府の立場」を尋ねる質問に対し、「政府として調査した限り、政府内において事実関係を把握できる記録が見当たらない」と話した。ただし松野長官は、「災害発生時において、国籍を問わずすべての被災者の安全と安心の確保に努めることは政府として極めて重要だ」としたうえで、「特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動、暴力や犯罪はいかなる社会においても許されない」という原則的な答弁にとどまった。

 朝鮮人虐殺に対する明確な真相究明が行われたことがないことから、「政府として事実関係を調査する考えはあるか」という質問に対し、松野官房長官は「政府として調査した限り、政府内において事実関係を把握できる記録が見当たらない」という発言を繰り返し、明確な答弁を避けた。日本政府は安倍晋三元首相時代の2017年5月、有田芳生参議院議員(当時)の「質問注意書」にも同じ趣旨で答えた。

 日本政府の無責任な態度に日本国内からも批判の声があがっている。共同通信は同日、「(朝鮮人虐殺と関連して)松野長官は反省や教訓の言葉もなかった」とし、「虐殺をめぐっては、事実そのものを疑問視したり否定したりする言説が後を絶たず、歴史の歪曲や風化が懸念される」と指摘した。

 関東大震災は1923年9月1日午前11時58分に発生したマグニチュード7.9の大規模災害。それによって10万5千人余りが死亡あるいは行方不明になった。当時の不安な社会雰囲気と相まって「朝鮮人が暴動を起こした」、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマが広がり、日本軍と警察、自警団が朝鮮人6千人以上を虐殺したと推定される。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1106422.html韓国語原文入力:2023-08-31 02:30
訳H.J

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