日本政府が東京から南東に1900キロメートル離れた南鳥島周辺の海底に埋蔵されたレアアースの採掘に乗り出す予定だと伝えられた。電気自動車・スマートフォンなどの先端産業の必須原料として使われるレアアースの中国依存から抜け出すためだ。
読売新聞は31日、複数の政府関係者の話を引用して「日本政府が南鳥島沖の水深6000メートルの海底で確認されているレアアース泥の採掘に乗り出す」とし「来年度に採掘法の確立に向けた技術開発に着手し、5年以内の試掘を目指す」と報道した。
東京大学・早稲田大学などで構成された研究チームは2018年、南鳥島周辺の海底に埋蔵されているレアアースが1600万トン余りに達すると明らかにした。世界中で数百年間使えるほどの量だ。
日本の場合、レアアース全量を輸入に依存しており、このうち中国産が60%を占めるなど比重が大きい。読売新聞は「中国はレアアースの輸出管理を強めており、供給途絶のリスクが懸念されている」として「経済安全保障推進法に基づき、国が供給確保に関与する『特定重要物資』にレアアースも指定する方針」と伝えた。
日本のレアアース採掘は、生産費用など経済性問題がカギになるとみられる。日本沖にレアアースが埋蔵されているが、海底採掘には莫大な費用がかかり「絵に描いた餅」との指摘もあった。中国は鉱山などで採掘を行っており、比較的採掘コストが安い。
日本政府は今後5年間、効率的な採掘・生産技法を用意し、2028年以後には民間企業が参加できるようにする計画だ。