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プーチン「戦争計画通り進行」…ゼレンスキー「一対一で会談しよう」

登録:2022-03-05 08:02 修正:2022-03-07 13:55
プーチン大統領、国家安全保障委員会の開幕演説の放送で戦争正当化 
「新ナチを除去中」主張し、戦争継続の意向 
ゼレンスキー大統領「抗戦」演説…「単独会談・西側支援」要求
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が3日、国家安全保障会議で演説している=アルジャジーラの報道画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、先月24日の開戦後、初めて公開演説を通じて自分が起こした戦争を正当化し、戦争を続けるという意向を表明した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領に単独会談を提案し、屈服しないと対抗した。

 プーチン大統領は3日、テレビで中継された国家安全保障会議の開幕演説で「ウクライナでの軍事作戦は、計画通り進んでいる。すべての任務が成功裏に遂行されている」と述べた。また、ロシアがウクライナの「ネオナチ」らを根絶しており、ロシアとウクライナは一つの民族だという信念を決して放棄しないだろうと述べた。この戦争で、決して退いたり容易に妥協することはないという意向を表明したのだ。

 この日の演説は、ロシア軍がウクライナ南部の拠点都市ヘルソンを占領した後に行われた。開戦8日後に意味ある軍事的な成果をおさめた後、全世界的な非難にもかかわらず、自ら下した決定を正当化したもの。

 プーチン大統領は、この日に行われたフランスのエマニュエル・マクロン大統領との電話会談でも、ロシアは「(ウクライナ)民族主義武装集団の戦闘要員に対する非妥協的な戦闘を継続する」とし、妥協を拒否した。フランス大統領府はこの日の会談結果を公開し、90分間行われた電話会談で、プーチン大統領はマクロン大統領に対し、キエフ(現地読みキーウ)がロシアの掲げた条件を受け入れることを拒否しており、自分は戦争を継続せざるをえないと語ったと伝えた。これに先立ち、プーチン大統領は先月28日のマクロン大統領との電話会談で、ロシアが撤退するには、ロシアの安全保障の懸念が無条件で尊重され▽(2014年3月に合併した)クリミア半島がロシアの領土と認められ▽ウクライナ政府が非ナチス化・非武装化され、中立を保障されなければならないと述べた。ウクライナがこの条件を受け入れず、戦争を継続せざるをえないという論理を突きつけたのだ。フランス大統領府は「最悪のケースが近づいている。(プーチン大統領は)すべての方向に進む準備ができている。ロシアはウクライナを外交的あるいは軍事的な手段で完全に統制することを目的としている」と懸念を示した。

 ゼレンスキー大統領は、退かないという意向を改めて表明した。彼はこの日の公開演説で、自身とプーチン大統領の会談だけが「この戦争を終わらせることができる唯一の道」だと述べ、単独会談を提案した。しかし、「私と一緒に座ろう」と言い「(マクロン大統領と行なった対面会談の時のように)30メートルも離れて座るのはやめよう」と皮肉ることを忘れなかった。続いて、「私たちはロシアを攻撃せず、攻撃する計画もない」とし、「あなたは私たちに何を望んでいるのか。私たちの土地は放っておいてほしい」と述べた。また、ロシアの今回の侵攻を防ぐことができなければ、次はリトアニア、ラトビア、エストニアの順になるだろうと述べながら、欧州と世界が団結し、ウクライナを支援しなければならないと強調した。

 ゼレンスキー大統領はこの日、フェイスブックを通じて公開した7分ほどの演説でも、国民を激励し抗戦の意思を表明した。「彼ら(ロシア人)は、私たちを何度も破壊したがった。彼らは失敗した。ウクライナ人が恐れ、壊され、屈服すると思っていたのなら、ウクライナについて何も知らなかったわけだ」。ウクライナを侵攻したロシア軍に対しては「帰ってロシア語を話す人々を守りなさい。全世界を守らずに、あなたの国を守りなさい」と述べた。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1033493.html韓国語原文入力:2022-03-04 17:00
訳M.S

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