米国のジョー・バイデン大統領は20日(現地時間)、アジア系ヘイトクライム(憎悪犯罪)法に署名した。これによって同法律は効力を持つことになった。
バイデン大統領は同日、ホワイトハウスのイーストルームで、同法を主導した民主党のメイジー・ヒロノ上院議員、グレース・メン下院議員をはじめ、カメラ・ハリス副大統領などが見守る中、「新型コロナウイルス感染症ヘイトクライム法」に署名した。
同法案は新型コロナ拡散と関連して連邦・州・地方政府司法機関に申告されたヘイトクライムを速やかに検討する常勤者を連邦法務省に指名するようにする内容だ。州・地方政府の司法機関がヘイトクライム通報オンライン窓口を複数の言語で提供し、公共教育キャンペーンも主導するよう連邦政府が指針を下さなければならないという内容も含まれている。この法案は4月22日の上院に続き、今月18日には下院を圧倒的賛成で通過した。
バイデン大統領は同日の署名式で行った演説で、米国を団結させる中心の価値として「米国を長い間苦しめてきた醜悪な毒であるヘイトと人種主義に共に立ち向かうこと」を挙げた。さらに「今日私は、私の前に座っているあなたたちが最初の一歩を踏み出したと言える」と述べた。バイデン大統領は3月に韓国系女性4人を含むアジア系6人など計8人の命を奪ったアトランタ銃撃事件についても言及し「傷ついたすべての人に送る私のメッセージは、『私たちは皆さんを見ている』ということだ」とし「私たちはヘイトを止めることに専念している」と述べた。
同日のの署名式には数十人がマスクをつけずに集まった。コロナワクチン接種完了者は、室内でもほとんどの場合、マスクをつけなくてもよいという疾病統制予防センター(CDC)の新しい指針に従ったものだ。