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トランプ大統領が再選する可能性はあるか

登録:2020-11-02 05:25 修正:2020-11-02 09:06
6大激戦州のうち4州を確保するか 
「隠れトランプ」組織票が投票当日に現れ 
民主党の投票率が4年前より低いという条件
米国のドナルド・トランプ大統領が31日(現地時間)、ペンシルベニア州のウィリアムズポート空港で演説し、手で光を遮っている=ペンシルベニア/AP・聯合ニュース

 11月3日の米国大統領選挙を控え、大多数の世論調査はジョー・バイデン前副大統領の勝利を示しているが、民主党は安心できずにいる。大多数の予想を覆しドナルド・トランプ大統領が当選した4年前の悪夢が再演される可能性を排除できないからだ。ただし、トランプ大統領が再選に成功する確率は、バイデン氏が勝利する場合の確立より格段に低いという分析が支配的だ。

 米国大統領になるには、50州とワシントン(D.C.)に割り当てられた大統領選挙人団の総数538人の過半数である270人を確保しなければならない。トランプ大統領は2016年に30州で勝利し、306人の選挙人団を手に入れ当選した。今回勝つには、4年前の成績からバイデン氏に奪われる選挙人団数を36人以下に収めなければならない。大統領選挙の勝負を分ける6大激戦州であり、4年前にトランプ大統領が勝利したフロリダ(選挙人団29人)、ペンシルべニア(20人)、ミシガン(16人)、ノースカロライナ(15人)、アリゾナ(11人)、ウィスコンシン(10人)の選挙人団数は、合わせて101人。このうち、世論調査でミシガンとウィスコンシンではバイデン氏の優位幅が相対的に大きいという点を考えれば、トランプ大統領は、残りのフロリダ、ペンシルベニア、ノースカロライナ、アリゾナの全てで勝たなければならない。4年前は民主党が勝ったが、現在の世論調査ではバイデン氏の優位が5ポイント以下であるミネソタ(10人)とネバダ(6人)をトランプ大統領が奪う可能性も想定できる。

 これが現実となるには、大統領選挙当日の現場投票にトランプ支持層が大挙押し寄せ、すでに済まされている民主党優位の郵便投票を圧倒しなければならない。トランプ大統領を支持しながらも世論調査には意思表示をしない、いわゆる「隠れトランプ」の有権者が相当数存在し、彼らが一斉に投票するという条件が全てそろう必要がある。保守派の世論調査機関であるトラファルガー・グループのロバート・ケイヒリー首席委員は「前回より隠れトランプがさらに多い」とし、大半の世論調査機関が4年前と同じ災難的失敗をする可能性が高いと述べた。トラファルガー・グループは、トランプ大統領がフロリダで3ポイント(10月25~28日調査)リードするなど、大半の機関とは異なる数値を出している。民主党のある戦略家も31日に「ザ・ヒル」で、「世論調査機関は沈黙するトランプ支持者がいるという事実を認めようとしない」とし、「本当の問題は、彼らがどれほど多いのか」だと述べた。トランプ大統領は、「爆風遊説」と250万人を動員した個別訪問の選挙運動で支持層を集めている。

 トランプ大統領が勝つには、民主党側の失敗も加わらなければならない。民主党支持派が強い黒人・若者層が、4年前にヒラリー・クリントン氏に投票した水準かそれ以下でバイデン氏に投票した場合だ。しかし、バイデン氏はクリントン氏より好感度が高く、民主党支持層の投票参加も4年前より高くなるという見込みが優勢だ。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/968046.html韓国語原文入力:2020-11-02 02:32
訳M.S

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