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[ニュース分析]米国「北朝鮮が完全な非核化に合意すれば米企業の投資認める」

登録:2018-05-14 06:09 修正:2018-05-14 15:34
核と経済の「ビッグディール」提示 
ポンペオ長官「エネルギー、インフラ構築など支援できる」 
「韓国と同じレベルの繁栄の達成を手助けする」 
最大圧力から懐柔に転じたもよう 
「非核化の場合安全保障も提供する」 
 
「非核化の期限に共感得た」との分析も 
米国務省官吏「2020年まで非核化可能」
朝米首脳会談//ハンギョレ新聞社

 マイク・ポンペオ米国務長官は、北朝鮮が完全な非核化に合意した場合、米国の民間企業の対北朝鮮投資を認め、制裁を緩和すると発表した。11日(現地時間)、果敢かつ迅速な非核化の見返りとして、「韓国レベルの繁栄」を約束し、具体的な見返りを公約したのだ。6・12朝米首脳会談を1カ月後に控え、「ビッグディール」に対する期待を高める発言を通じて、「最大の圧迫」から「最大の懐柔」に転じている。

 ポンペオ長官は13日、「フォックスニュース」に出演し、「米国の民間分野が(北朝鮮に)莫大な電気が必要なエネルギー網の建設の支援になるだろう」と述べた。また、米国企業が北朝鮮の基盤施設と農業投資を支援できると明らかにした。彼は同日、CBS放送とのインタビューでは、完全な非核化に合意すれば経済制裁を緩和できると述べた。米国政府が北朝鮮の非核化を前提に民間投資を認める方針を明らかにしたのは、今回が初めてだ。

 ポンペオ長官はまた、「フォックスニュース」とのインタビューで、「北朝鮮が米国の要求に応えれば、金正恩が権力を維持できるか」という質問に対し、「私たち確かな安全保障を提供しなければならないだろう」と答えた。このような発言は、北朝鮮が核を放棄する見返りとして求めている、制裁の解除などの経済的補償と安全保障に対する米国の意志を確認するものだ。

 ポンペオ長官は11日、カン・ギョンファ外交部長官とワシントン国務省庁舎で会談した後に行った共同記者会見で、「北朝鮮の金正恩国務委員長が正しい道を選べば、北朝鮮と住民たちに平和と繁栄に満ちた未来が待ち受けているだろう」と述べた。さらに、「北朝鮮が速やかに非核化を進める果敢な措置を取った場合、米国は北朝鮮が韓国と同じレベルの繁栄を達成できるよう支援する準備ができている」と明らかにした。また、「米国が韓国人を助けた歴史はどこにも引けを取らない」と付け加えた。

カン・ギョンファ外交部長官(左)とマイク・ポンペオ米国務長官が今月11日(現地時間)、米ワシントンで外相会談を終えた後に行った共同記者会見で発言している=ワシントン/新華、聯合ニュース

 ポンペオ長官の相次ぐ発言は、彼が今月9日の再訪朝で金正恩国務委員長と面会して帰国した直後、ドナルド・トランプ大統領が朝米首脳会談の日時と場所(6月12日、シンガポール)を発表した後に出たもので、注目を集めている。金委員長がポンペオ長官と面会した直後、「トランプ大統領の新たな代案」と「満足できる合意」に言及しており、北朝鮮も豊渓里(プンゲリ)核実験場を5月23~25日に公開閉鎖する方針を発表するなど、肯定的なシグナルを相次いで送っている。ポンペオ長官は「私たち(自分と金委員長)は、米国の歴史においてたびたび敵国だった国が今は緊密な同伴者となった事実と、北朝鮮についても同じことを成し遂げられるという希望について話し合った」と明らかにした。

 「平和」と「繁栄」は4・27南北首脳会談の成果物である「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店(パンムンジョム)宣言」のキーワードでもある。数回の対北接触と南北首脳会談の結果を総合し、経済問題や体制保障など、北朝鮮が望んでいる部分を積極的に反映することで、「ビッグディール」に向けて進んでいくものとみられる。米国が強調する「包括的かつ一括的北朝鮮核問題の解決策」と、北朝鮮が明らかにしてきた「段階的かつ同時的な処置」の間で接点を見出していることを示唆している。

ファン・ジュンボム、ノ・ジウォン記者、ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/844424.html韓国語原文入力:2018-05-13 23:54
訳H.J

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