原文入力:2011/08/04 21:07(2014字)
チョン・ウンジュ記者
イルクーツク南・北・露協力フォーラム
原油・ガスなど資源豊富だが開発率低く
露、領土葛藤のため中・日より南・北と事業可能性
"政治と分離した会談開き協力枠組み用意すべき"
資源不足国家である我が国がロシアの‘資源の宝庫’であるシベリア開発に積極的に参加すれば、経済的利益を創り出すだけでなく北韓の開放と東北アジア地域の平和を実現できるという主張が提起された。
‘分断を越えシベリアへ’を主題に掲げた‘イルクーツク南-北‐露 協力フォーラム’が4日 ロシア、イルクーツク国立大学で開かれ我が国とロシアの専門家50人余りが熱を帯びた討論を行った。ハンギョレ新聞社とハンギョレ統一文化財団が主催しハンギョレ平和研究所と培材大学校韓国-シベリアセンターが主管したこのフォーラムではシベリアの豊富な地下資源などを開発するために韓国、北韓とロシアが協力できる方案が何かを議論した。ロシアは天然ガス世界1位(44.8兆立方m),原油7位(774億バレル),石炭2位(1570億t)の資源富国であり、特に我が国と近接した東シベリアおよび極東地域は開発率が5%未満であるため今後の開発が期待される地域だ。
1995年からシベリア地域を研究してきた培材大、韓国-シベリアセンターのハン・ジョンマン所長は「ロシアの場合、シベリアが日本の資本や中国の労働力により侵食されることを願わず、韓国、北韓と協力する可能性が大きい」と話した。実際に中国と国境を接しているロシア地方政府は自国人口が減り、中国人が大量移住する現象を中国の‘静かな征服’と呼び警戒している。その上、日本とは南方の千島列島4島を巡り国境紛争中だ。
シベリア進出のための具体的な実践方案はキム・ドンヨル現代経済研究院首席研究委員が提示した。キム研究委員は「韓国、北韓と中国、ロシアなど東北アジア エネルギー協力当事国の首脳会談を毎年シベリア地域で開き、協力の枠組みを用意し、その席でエネルギーと政治を分離すると公式宣言することにより資源開発事業の持続可能性を確保しなければならない」と説いた。東北アジアのエネルギー協力関係が政治的利害関係のために繰り返し中断された去る20年間の前例を繰り返さない方案を用意しなければならないということだ。例えば2008年、韓-ロシア首脳会談の時、北韓を経てロシアの天然ガス(PNG)を導入し韓国企業のための物流団地を極東地域に開発する事業を公布したが、南北関係が悪化し停滞状態に陥っている。
←シベリア横断列車が3日、ロシア ウランウデ草原を走っている。ウランウデ/カン・チャングァン記者 chang@hani.co.kr
南-北‐露協力の第一歩は、シベリア横断鉄道(TSR)と韓半島縦断鉄道(TKR)を連結し環東海経済圏の主軸となる物流網を構築する方案が討論台に上がった。アン・ビョンミン交通研究院東北アジアセンター長は「列車連係プロジェクトは韓国、北韓とロシア間に最も基本的な協力方案」とし「環東海経済圏の平昌(ピョンチャン)が2018年冬季オリンピックを開催することにより、束草(ソクチョ)、江陵(カンヌン)と首都圏を連結する新しい鉄道網と東海線の未連結区間をつなぐ鉄道建設計画が本格化するだろう」と展望した。キム・ジョンフン培材大、韓国-シベリアセンター責任研究員も「鉄道連結でシベリアとの人的・物的交流が活性化すれば相互間の経済的利益を創り出すだけでなく、その推進過程で在外同胞と北韓住民が参加し民族同質性とアイデンティティを回復していくことができるだろう」と話した。
クォン・テソン ハンギョレ新聞社編集者は「シベリア横断列車大長征は極東地域とシベリア、沿海州を行き来した私たちの先祖の記憶と魂を復元する行事」として「ハンギョレは来年、北側要人も招請し南北を越え新たな東北アジア時代の平和と協力方案を模索するために継続寄与する」と明らかにした。イム・ドンウォン ハンギョレ統一文化財団理事長は激励辞を通じ「金正日国防委員長の提案で2002年に南-北‐露首脳会談をこちらイルクーツクで開催する方案を議論したことがある」と紹介した。
国内のロシア専門家と企業家、政治家など100人余りは先月31日から6泊8日間の日程でウラジオストックからイルクーツクまで4100kmを走り東北アジア資源協力の道を模索するシベリア横断列車大長征を繰り広げている。
イルクーツク/チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/490503.html 訳J.S