原文入力:2009-02-14午後08:01:49
[マガジンesc]コ・ナム記者の味の警察|コーヒー
コ・ナム記者パク・ミヒャン記者
←コーヒーを淹れる前に原豆の焙煎状態と新鮮度を同時に確認する。
中低価格コーヒー旋風起こしたマック・コーヒーとダンキンドーナツ,2大コーヒー専門店スターバックスとコーヒービーン アメリカーノ・テスティング
◎調査対象:コーヒーブランド別 味の差異
◎調査内容:中低価格コーヒーの売り上げが大きく伸びた。中低価格コーヒーの善戦は単純に安い価格のためであろうか? さもなくば広告のように味でも競争力があるのか? 4種類のコーヒーブランドをテストした。
あるファーストフード業者の広告文句が話題だ。「もう星も豆も忘れろ」というマクドナルドのコーヒーブランド マック・コーヒーのコピーは挑発的だ。この会社の広告を見ると、一般人モデルが登場してブラインド テイスティングを通じてマック・コーヒーとさらに高いコーヒーとの間に味の差がないことを見せてくれる。ドーナツ専門店ダンキンドーナツもコーヒー市場攻略に一層努める。二つの会社の売り上げも大きく伸びた。
原豆種類より新鮮度が味を左右
実際に味の差があるだろうか? 広告では一般人がブラインド テイスティングをするが、味の警察はコーヒー専門家に試飲を依頼した。彼らの食欲は一般人より特に優れてはいないけれど、さらに繊細なことから判断した。トップ業者スターバックスと順位を争うコーヒービーン,マクドナルド‘の‘マック・コーヒ’,ダンキンドーナツ コーヒーなど計4種類のアメリカノコーヒーをテストした。アメリカーノは蒸気圧で抽出する濃いエスプレッソに湯を混ぜたものだ。ラテ飲料は牛乳変数が入り込み公正な比較が難しいと判断し除いた。
警察の捜査で国科捜(国立科学捜査研究所)が行う役割をチョン・グァンス コーヒーハウス(02-778-0595/www.jeonscoffee.co.kr)が快く引き受けてくれた。チョン・グァンス代表,キム・ヒョンギョン チョングァンスコーヒーアカデミー講師,コーヒー専門ブログ‘`珈琲人’運営者パク・ウヒョン氏,キム・ソンイル バリスタとアカデミー受講生ホン・ジョンギュ,ノ・ジンイ氏など専門家6人が参加した。チョン・グァンス代表は中南米・米国でコーヒー理論と現場をあまねく勉強した。コーヒーアカデミーで教育にも努め公正貿易プログラムにも参加している。
公正に評価するために原豆以外の条件は同一にした。キム・ソンイル バリスタが直接原豆を粉砕し同じエスプレッソマシンでエスプレッソを抽出した。スターバックス・コーヒービーン・ダンキンドーナツ支店で最近焙煎した原豆を頼んで購入した。マック・コーヒーは別に原豆を売らないので別に求めた。テストは今月5日午後、チョン・グァンス コーヒーアカデミーで行われた。
評価者たちはエスプレッソを選ぶ前に原豆の焙煎した状態を先に観察した。スターバックスとコーヒービーンの原豆は相対的に強焙煎、すなわち強めに焙煎してあり黒かった。評価者たちはスターバックスやコーヒービーンの場合はラテ飲料が多いので強く焙煎したものと推測した。牛乳味を相殺してコーヒー本来の風味を出そうとすれば強めに焙煎し苦味と香りを強化しなければならない。
スターバックス・コーヒービーン・ダンキンドーナツの原豆の品種はアラビカであり、マック・コーヒーの原豆にはアラビカとロブスタが混ざっていた。アラビカは味と香りが繊細で豊富であり、ロブスタより2~3倍高価だ。ロブスタは香ばしい風味を加えるので、ロブスタを混ぜるとボディー(口に含んだ時の重たい感じ)が重たくなる。しかしチョン・グァンス代表はロブスタは安物でアラビカは高級という先入観は誤りだと指摘した。重要なのはバリスタの意図と飲む人の嗜好ということだ。アラビカとロブスタを混ぜて意図した味と香りをよく出すかがさらに重要だ。
しかしチョン・グァンス代表が原豆の種類より重要だと指摘したことは新鮮度だ。良い原豆を使っても焙煎後に古くなっていれば決して良い味を出すことはできない。バリスタの技術はその先だ。ロースティング時点は唯一コーヒービーンの原豆に表記されていた。コーヒービーンの原豆は昨年10月に焙煎してあった。スターバックスの原豆には流通期限だけ“2009年4月”と書かれていた。これに対してスターバックスはロースティング時点は流通期限から8ヶ月前だと明らかにした。マクドナルドとダンキンドーナツはロースティング時点に対して各々平均6ヶ月前と平均1~2ヶ月前だと明らかにした。ダンキンドーナツは原豆流通期限が6ヶ月だと説明した。マクドナルドに原豆を供給するラバッツァ・コリアも原豆流通期限が平均6ヶ月だと明らかにした。彼らの話が事実なら,少なくとも新鮮度では中低価格コーヒーが既存コーヒーブランドに遅れをとらないわけだ。ラバッツァ・コリアとマクドナルドの説明を総合すれば、マクドナルド コーヒーに使われる原豆はイタリアのコーヒー会社ラバッツァの‘グランド エスプレッソ’製品だ。価格は1㎏当り5万ウォン台で高い方だ。
コーヒーの差は優劣でなく嗜好の差
“フルルッフルルッ!”カップの中のコーヒーを瞬間的に吸い込んで飲んでこそ風味をよく感じることができる。相次ぐ音とともに本格的にテストが始まった。以下は6人のコーヒーテスト シートを総合したものだ。項目別に満点は5点。試飲はダンキンドーナツ コーヒー,マックコーヒー,コーヒービーン,スターバックスの順で行った(※表参照).
中低価格コーヒー旋風を起こしたマックコーヒーとダンキンドーナツ,二大コーヒー専門店スターバックス,コーヒービーン アメリカ-
ノテスティング
総評
◎ 4社の原豆はすべてロースティングしてからとても古くなっていた。数ヶ月から年数が過ぎたものもある。マックコーヒーは韓国人の食欲を狙うように香ばしい。
◎朝の出勤時間にコーヒーが飲みたい人はマクドナルド コーヒーを。 ゆったりとしている午後をコーヒー一杯で楽しもうとするならコーヒービーンで。ダンキンドーナツ コーヒーはドーナツと一緒なら考慮してもかまわない。もしスターバックスへ行くならばなるべく(アメリカーノより)ラテを注文すること。
◎コーヒーは新鮮度が生命であることを証明するテスト結果であった。順位を付けるならば、アメリカーノで試飲する時は、
マックコーヒー>ダンキン>コーヒービーン>スターバックス、
価格対比品質面では
コーヒービーン>ダンキン>マックコーヒー>スターバックス、
混合飲料で試飲する時は
コーヒービーン>スターバックス>ダンキン>マックコーヒー
◎順位を付けるならば一般大衆が好むコーヒーは
①マックコーヒー②コーヒービーン③ダンキン
コーヒーマニアが好むコーヒーは
①コーヒービーン②マックコーヒー③ダンキン
◎マックコーヒーはスンニュン(おこげの湯漬け)味が出す甘みと苦味の調和の中に長い苦味がすっきり。コーヒービーンの場合、強焙煎をよく生かして苦味と甘みの調和でさっぱりした味を追求、ダンキンドーナツ コーヒーの場合、弱焙煎で酸味が少し生きているが全体的にやわらかい味、スターバックス コーヒーの場合が焙煎後に時間が経ってさっぱりしないことがある。
◎マックコーヒーとコーヒービーン コーヒーの差は優劣より嗜好の差で見なければならない。二社とも新鮮度がある程度生きている。
今回の評価結果を根拠に中低価格コーヒーが既存コーヒーブランドより優れていると言い切ることは難しい。ある評価者の話のように「食べ物の臭いの只中で、本を読んだりノートブックをつけておいて仕事をすることはできない」ためだ。コーヒー専門店はコーヒーだけを売るところではない。時間と空間も売る。しかし少なくとも味で中低価格コーヒーは善戦するだけの十分な理由があるわけだ。
◎送致意見:中低価格コーヒーは価格が安いだけでなく原豆の新鮮さに由来する味の競争力も持っている。
文コ・ナム記者dokko@hani.co.kr・写真パク・ミヒャン記者mh@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/specialsection/esc_section/338255.html 訳J.S