韓国政府が所有していたソウル市瑞草区盤浦洞(ソチョグ・バンポドン)のある建物は、2023年に鑑定価格より68億8千万ウォン安い123億4千万ウォン(約13億1千万円、落札価格率64.2%)で落札された。昨年、江南区論ヒョン洞(ノンヒョンドン)のある建物は鑑定価格より63億5千万ウォン安い120億1千万ウォン(約12億7千億円、落札価格率65.4%)で、道谷洞(トゴクドン)のタワーパレスは鑑定価格対比4億6千万ウォン安い42億ウォン(約4億4千億円、落札価格率90.1%)で売却された。
経済正義実践市民連合(経実連)は2日、「国有財産入札売却の実態に関する分析結果発表記者会見」を開き、2020年から2025年8月までの間に国有財産2664件が鑑定価格より計1800億ウォン(約190億円)安く売られたと明らかにした。
経実連は、韓国資産管理公社が運営する公共資産処分システム「オンビッド」に上がってきた国有財産売却入札公告と入札結果を分析したところ、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が2022年8月に「遊休・低活用国有財産の売却・活用の活性化策」を発表した後、国有財産がむやみに安値で売却されたと主張した。
分析結果によると、同期間に売却された物件の落札額の合計は7308億ウォン(約777億円、落札価格率80.5%)で、鑑定評価額の合計9077億ウォン(約965億円)より1768億ウォン安かった。期間別には、2020~2022年の落札価格総額は633億ウォン(約67億円)で、鑑定価格の総額581億ウォン(約62億円)より52億ウォン高かった。落札件数は357件、落札価格率は108.9%だった。
しかし、国有財産売却活性化策の発表後の2023年から2025年8月までの期間では、落札価格の総額は6675億ウォン(約709億円)で、鑑定価格の総額8495億ウォン(約903億円)より1820億ウォン安かった。落札件数は2307件、落札価格率は78.6%だった。この中には江南3区などソウル都心の主要な不動産も含まれた。昨年、ソウル市九老区(クログ)のある土地は、鑑定価格(182億1千万ウォン=19億円)の50.6%に過ぎない92億1千万ウォン(約9億8千万円)で取り引きされたりもしたが、このように落札価格率が50%以上60%未満のケースが、昨年と今年ともに売却件数全体の20%以上を占めた。
経実連のチョ・ジョンフン土地住宅委員長(鑑定評価士)は「2022年は金融市場と不動産市場が不安定で国有財産を積極的に売却するのに適当でない時期だったが、なぜそのような時期に政権が発足するやいなや国有財産を率先して売るという政策を展開しはじめたのか疑問だ」と語った。当時政府は、支出構造調整など財政革新の必要性と民間主導の経済活性化の方針に従って国有財産の売却を推進すると明らかにしている。
経実連は「国有財産は国民全員のものなので、庶民の住居安定など公共のためだけに活用されなければならない」として「政府は国有財産売却の審議対象を拡大し、売却基準を強化せよ」と要求した。また、売却情報を透明に公開するよう求めた。
これに先立って先月、李在明(イ・ジェミョン)大統領は国有財産の売却を全面中止するよう指示した。政府は、国有財産の安値売却事例を年内に全数調査し、安値売却を防ぐために制度を整備する方針だ。企画財政部は先週、国務調整室に安値売却の調査と関連して中間報告をしたことが分かった。