政府は30日、「韓米通商協議で、大統領選挙前に交渉をまとめたいと述べてはいない」と語った。「韓国は大統領選前に貿易交渉の枠組みをかためることを望んでいる」との米国のスコット・ベッセント財務長官の発言に、事実上反論したかたちだ。
企画財政部と産業通商資源部はこの日、省庁合同の報道説明資料で、「これまでの韓米協議で、7月パッケージ(July Package)をまとめるということでコンセンサスがあった。『大統領選前に米国との交渉の枠組みをまとめ、その後に選挙運動を行うことを望んでいる』との意思を伝えたり議論したりしてはいない」と述べた。
両部は「とりわけ2プラス2通商協議で韓国政府は、今後の協議過程では韓国の政治状況、国会との意思疎通などを考慮する必要があると説明した」として、「急がずに手続きに沿って米国との協議を進めるとの立場には変わりがないことを、改めてお知らせする」とも述べた。
米国のベッセント財務長官は29日(現地時間)のホワイトハウスでのブリーフィングで、「韓国との交渉の輪郭が徐々に明らかになりつつある」として、「これらの国の政府は、選挙前に貿易協定の枠組みを作って米国との交渉を成功裏に進めたことを示すために、選挙前に貿易交渉の基本的な枠組みを作り上げることを望んでいる」と述べた。
ベッセント長官は「我々は、彼らが実際に交渉のテーブルにやって来てこの問題を解決してから選挙運動をしようという意志の方が強いということを確認しつつある」とも述べた。