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SKハイニックス、営業利益1位…サムスン電子を2四半期連続で上回る=韓国

登録:2025-04-24 20:47 修正:2025-04-25 08:31
米関税の影響は「まだ計算できない」
SKハイニックスのクァク・ノジョン代表取締役社長=SKハイニックス提供//ハンギョレ新聞社

 SKハイニックスは今年第1四半期、営業利益7兆4千億ウォン(約7300億円)を稼ぎ、韓国1位の王座を守った。これで2四半期連続でサムスン電子を上回った。ディープシーク発の人工知能(AI)ブームとハイニックスの技術競争力が牽引した結果だ。同社は今年の成長傾向は続くと見通しつつも「関税戦争」については憂慮要因に挙げた。

 SKハイニックスは今年第1四半期(1~3月)、売上17兆6391億ウォン(約1兆7500億円)、営業利益7兆4405億ウォン(約7300億円)を記録したと24日明らかにした。年明けのオフシーズンを迎え、それぞれ直前四半期より10.8%、7.9%減。「半導体酷寒期」の終わりだった昨年第1四半期よりは41.9%、157.8%増えた。

 市場の期待値も大きく上回った。今月報告書を出した証券会社の営業利益見通しの平均は6兆7077億ウォンだった。今回の売上と営業利益は、昨年第4四半期に続きハイニックス史上2番目に良い実績でもある。収益性は直前四半期よりむしろ改善された。第1四半期の営業利益率は42.2%で、2018年の「スーパーサイクル」以来の最高値だ。

 オフシーズンにも善戦したのは、継続したAIブームと会社の技術競争力がかみ合った結果だ。年明けの中国のディープシーク・ショック以降、AI開発競争がさらに激しくなり、高帯域幅メモリー(HBM)と第5世代DRAM(DDR5)をはじめとする高性能・大容量メモリーの需要も増えたが、ハイニックスがその恩恵を十分に受けたのだ。中国のスマートフォン補助金と関税を懸念した「先取り需要」も影響を及ぼした。その一方で、ハイニックスのDRAM出荷量は予想より緩やかに減少した。

 今回の実績は、半導体のオフシーズンにもハイニックスがサムスン電子を上回ったという点でさらに注目される。これに先立ってサムスン電子の今年第1四半期の営業利益は6兆6千億ウォン(約6500億円)と暫定集計された。事業領域がさらに多様なサムスンは、ギャラクシースマートフォンの新製品などで半導体の実績悪化を挽回できるにもかかわらず下回った。ハイニックスは昨年第4四半期に営業利益8兆828億ウォン(約8000億円)を記録し、サムスン電子(6兆4927億ウォン)を抜いて初めて1位となった。

 ハイニックスの疾走は当分続く見通しだ。ひとまず同社は今年、HBMの売上が昨年の2倍以上に達するだろうと説明した。HBMだけで今年30兆ウォン(約2.97兆円)近い売上を上げるという話だ。この売上は業況の影響からも相対的に自由な方だ。今年、NVIDIA(エヌビディア)に販売するHBMの物量はすべて契約で確定した状態だ。証券界隈は、ハイニックスの今年の営業利益がこれに支えられ34兆ウォンを超え、昨年より40%以上成長すると予想している。

 「関税戦争」の影響はもう少し見守らなければならないという評価が多い。ハイニックスは韓国と中国でDRAM・NANDを生産している。大半の物量は電子製品の生産基地が集中しているアジアで消化されるが、一部は米国にも輸出される。ハイニックスは中国で作ったチップを米国に輸出しなければならない場合、韓国やベトナムで後工程を通す方法で関税リスクを最小化した。今後、米国が半導体品目の関税を最終加工地ではなく他の基準で賦課することにした場合には、直接射程圏に入りかねない状況だ。

 SKハイニックスのキム・ウヒョン財務担当(副社長)は「(ハイニックスが)米国に直接輸出する比重はそれほど高い方ではない」としながらも「(関税基準と方法が決まっていない)現在としては、正確な影響を算出するのに制約がある」と話した。SKハイニックス株は同日、韓国取引所で前日より1.5%安い17万8300ウォンで取引を終えた。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1194126.html韓国語原文入力:2025-04-24 19:46
訳J.S

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