韓国の家計所得で最も大きな割合(63%)を占める勤労所得が、昨年第4四半期は世帯当たり月平均1.5%増に止まったことが分かった。同期間に消費者物価が3.4%上昇した点を考慮すれば、物価を考慮した勤労所得はむしろ減少したということだ。
29日、統計庁が発表した「2023年第4四半期家計動向調査結果」によれば、昨年第4四半期の世帯当たりの月平均所得は502万5千ウォン(約56万円)。前年同期に比べて3.9%増えた。世帯当たりの月平均所得は昨年第2四半期には減少(前年同期比-0.8%)したが、第3四半期は増加傾向(+3.4%)に反転した。物価を考慮した世帯当たりの実質家計所得の増加幅は0.5%で微々たるものだった。
昨年第4四半期の世帯当たりの勤労所得は月平均316万7千ウォン(約35.5万円)で、前年同期に比べて1.5%増えた。これで11四半期連続の増加となったが、増加幅は次第に減る傾向にある。昨年第1四半期には家計の月平均勤労所得が前年に比べて8.6%増えたが、昨年第2四半期には4.9%、昨年第3四半期には3.5%と、増加傾向が緩やかになった。
同期間、世帯当たりの事業所得は月平均103万5千ウォン(約11.6万円)で1.6%増加した。特に所得下位20%である1分位の世帯の月平均事業所得は7.4%減り、その次の2分位世帯は3.2%減った。上位20%の5分位世帯の月平均事業所得も前年同期に比べて1.1%減。一部世帯の事業所得が減少したことに対して、企画財政部は「原材料など事業費用が増えたことなどの影響」だと説明した。
こうした中で昨年第4四半期の世帯当たりの月平均所得3.9%増を牽引したのは、公的・私的移転所得だった。同期間の世帯当たりの月平均移転所得は67万1千ウォン(約7.5万円)で、前年同期に比べて17.7%も増えた。特に公的移転所得は、一昨年の第4四半期の世帯当たり月平均38万9千ウォン(約4.3万円)から、昨年の第4四半期には46万7千ウォン(約5.2万円)へと20.2%増加した。公的移転所得とは、国民年金などの公的年金、基礎年金、政府や地方自治体などが支給する各種手当てなどの社会恩恵金、年末調整還付金などだ。統計庁のイ・ジンソク家計収支動向課長は「各種年金などの受給額と受給者数の増加、そして昨年導入された父母給与(満1歳までの育児手当)などが影響を与えたとみられる」として「移転所得の大幅増加が家計所得全体の増加傾向を牽引した」と話した。
昨年第4四半期の家計支出は月平均381万3千ウォン(約42.8万円)で、前年同期に比べて5.2%増加した。特に住居・水道・光熱費の支出が同期間に9.5%、保健が9.2%、娯楽・文化が12.3%と大幅に上昇した。一方、通信費支出は同期間に4.3%、酒類・タバコは2.8%減った。
家計所得から税金や社会保険料など非消費支出を除いた可処分所得は、昨年第4四半期は世帯当たり月平均404万4千ウォン(約45.4万円)で3.5%増加した。可処分所得から消費支出額を差し引いた黒字額は月平均121万ウォン(約13.6万円)で0.1%増えた。
一方、昨年の世帯当たりの月平均消費支出は279万2千ウォンで、2022年に比べて5.8%増加した。新型コロナから抜け出した影響で娯楽・文化消費支出が18.9%、飲食・宿泊が7.6%増えた。また、金利高のために伝貰(チョンセ。契約時に高額の保証金を貸主に預け、月々の家賃は発生しない不動産賃貸方式)ではなく月家賃に転換する傾向が現れ、原油価格の引き上げで燃料費などが上がり、住居・水道・光熱分野の家計消費支出も9.2%と大幅に増加した。