2070年には、韓国は高齢者扶養率が世界で最も高い国になるとの見通しが示された。50年後、韓国は65歳以上の高齢者人口が全体の46.4%を占め、1人の生産年齢人口が1人の高齢者を扶養することになる。韓国と北朝鮮を合わせると、高齢化の速度はやや低下するものと示された。
統計庁が5日に発表した「世界と韓国の人口の現況および展望」によると、世界人口は2022年の79億7000万人から2070年には103億人に増加する。すでに2020年に「人口のピーク」を過ぎた韓国は、総人口が2022年の5200万人から2072年には3800万人に減少する見通し。
韓国は人口の減少幅と同様、高齢化の進行の推移も圧倒的になる見通しだ。韓国は2022年現在、人口に占める高齢者の割合が17.5%で、全世界で最も高齢化の進んだ大陸である欧州の平均(19.6%)よりは低い。しかし50年後には、韓国の高齢化速度は欧州に追いつく。2070年の欧州は65歳以上の高齢人口が全人口の30.8%に達する一方で、生産年齢人口が過半数(56%)を占める見通しだが、韓国は同じ年の高齢人口が全体の46.4%で、生産年齢人口(46.1%)を上回る。
急激な高齢化により、2070年には韓国が高齢者扶養率で世界1位となる見通しだ。ある社会において生産年齢人口がどれほどの高齢者人口を扶養するかを表す「高齢者扶養率」は、生産年齢人口100人当たりの高齢者人口として計算される。2022年現在の韓国の高齢者扶養率は24.6人で世界56位だが、2070年には100.6人となり、世界で最も多くの負担を負うことになる。1人の生産年齢人口が1人の高齢者を扶養する格好だ。50年後の高齢者扶養率が100人を超えるのは韓国と、人口1万人にも満たない小さな島、サン・バルテルミー島(100.1人)のみ。
韓国と北朝鮮を合わせた総人口は2022年が7800万人で、2028年にピークに達し、2070年には6100万人にまで減少する。韓国と北朝鮮を合わせると高齢化の速度はやや遅くなる。韓国と北朝鮮を合わせた高齢者人口の割合は2070年に38.5%と、韓国のみ(46.4%)に比べて7.9ポイント低い。北朝鮮は合計特殊出生率が2021年現在で1.81人で、韓国(0.81人)より1人多く、期待寿命は2020年現在で73.3歳で、韓国(83.5歳)と比べて10.2歳低い。