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韓国政府、「半導体特別法」4日から施行…9~10月に国家先端戦略技術1次指定

登録:2022-08-04 05:42 修正:2022-08-04 07:32
8~18日、企業や研究所などを対象に需要調査 
1次指定の後、半期または四半期ごとに追加指定する計画 
12月~来年1月、特化団地と特性化大学(院)を指定
京畿道平沢市のサムスン電子平沢キャンパス内の半導体工場ライン=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 韓国で「国家先端戦略産業競争力強化および保護に関する特別措置法」(国家先端戦略産業法)が4日から本格的に施行される。今年1月、国会で法案が可決されたのに続き、国務会議の議決と公布の時に予告した日程だ。同法は半導体をはじめ先端戦略産業に破格の支援を行うことを内容としており、「半導体特別法」とも呼ばれる。

 産業通商資源部は3日、同法に基づき、9~10月中に国家先端戦略技術を1次指定する予定だと発表した。このため、今月8~18日に企業や研究所、事業者団体などから申し込みを受ける形で需要調査を行う予定だ。首相を委員長とする国家先端戦略産業委員会(国先委)で1次指定後、四半期または半期ごとに追加指定する計画だと、産業部は伝えた。

 同法の規定によると、国家先端戦略技術指定時に優先する要件は「サプライチェーンおよび国家・経済安全保障への影響」だ。さらに成長潜在力や技術難易度、他の産業への波及効果、産業的重要性、輸出・雇用など国民経済に及ぼす影響などを考慮するように定められている。支援対象の産業については、半導体を主軸にしているが、他の分野は未定だ。二次電池とバイオ分野をはじめ、ディスプレイ産業も候補に取り上げられている。

 同法に基づいて国家先端産業に指定されれば、投資、研究・開発(R&D)、人材分野で様々な支援を受けられると共に、各種規制の改善と核心技術・人材に対する保護措置も施行される。関連企業が研究開発と生産活動に関する規制改善を要請した場合、15日以内に検討結果を返信することを義務付けるなど、制度的にサポートする。

 韓国政府は、国家先端戦略技術の指定に続き、戦略産業特化団地および特性化大学(院)の指定にも乗り出す。このため、10~11月に需要調査を行い、12月~来年1月中に指定する方向で日程を決めた。特化団地の指定は関連許認可、基盤施設に対する行政的・財政的な支援をするための措置だ。特性化大学(院)では戦略産業に特化した教育プログラムを提供する予定だ。

 イ・チャンヤン産業部長官は同日、「半導体など先端産業に対するグローバルな主導権争いは、各国の政府と企業が共同対応する『集団間競争体制』に切り替わっている」とし、「国家先端戦略産業法を通じて企業と共同対応を強化し、『半導体超大国達成戦略』と『半導体関連人材育成方案』のような競争力強化政策を積極的に進める」と明らかにした。

 国家先端戦略産業法に含まれる多様かつ破格の支援内容に比べ、これまで大きな社会的議論や反発はなかった。半導体を中心とした米中技術覇権争いが繰り広げられ、米国はもちろんEUや中国、日本など他の国々でも半導体分野に対する支援策を相次いで発表されているためと分析される。だが、半導体業界の一部では、不満の声もあがっている。半導体以外の対象も含まれたことで支援内容が薄れ、「ピンポイント支援」が難しくなったことが原因とみられる。与党「国民の力」が、現行最大10%である半導体施設投資税額控除率を25%に上げる内容の法案を4日に発議すると予告したのは、このような雰囲気を反映したものだ。

 同法の施行後、議論になりかねない内容の一つとして、転職制限規定(第14条)が挙げられる。戦略技術の保護者である企業が、専門人材に指定された社員の転職制限および期間、秘密流出の防止、退職後の再就職と関連した契約を結べるようにして、企業の立場だけを反映しているという指摘もある。関連分野の社員の転職を事実上阻止できるという不満から、それに相応する補償を求める声もあがっている。専門人材の同意があり、技術の海外流出が疑われる場合、人材の出入国情報の提供などを申請し照会できるという部分も、この事案と関わっている。

キム・ヨンベ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1053334.html韓国語原文入力: 2022-08-04 02:47
訳H.J

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