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OECD、今年の韓国成長率見通し4.0%を維持…主要国は下方修正

登録:2021-12-02 01:22 修正:2021-12-02 10:02
「2023年まで安定的な成長を続けると見込まれる」
クリップアートコリア提供//ハンギョレ新聞社

 経済協力開発機構(OECD)が今年の世界成長率と主要国の成長率見通しを下方修正した中、韓国の経済成長率の見通しは維持した。来年の見通しも小幅ながら上方修正し、2023年まで韓国が安定的に成長すると予想した。

 OECDは1日(現地時間)、最新の経済見通しで、2021年の韓国の国内総生産(GDP)成長率を9月の見通しと同様に4.0%と予想した。OECDは「韓国経済は迅速なワクチン接種による距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)の緩和や輸出と投資の好調、政策効果などにより、回復傾向にある」と評価した。

 来年に続いて再来年まで韓国経済が安定的な成長を持続するというのがOECDの診断だ。これに先立ち、OECDは来年の韓国の経済成長見通しを今年5月の2.8%から9月には2.9%に上方修正したが、今回も3.0%に引き上げた。2023年の韓国の成長率も2.7%と見込み、安定的な成長を予想している。OECDは「サービス業を中心に消費と雇用の回復傾向が進み、対外需要の増加や政府支援などにより輸出と投資の拡大が続くものと予想される」とし、「2023年まで安定的な経済成長が見込まれる」と明らかにした。

 OECDは韓国政府に新型コロナウイルスの感染拡大で被害を受けた階層に対する「集中的な」支援を勧告した。OECDは「完全な経済回復まで新型コロナの被害階層を対象にした財政支援を続ける一方、より集中的で雇用転換を助ける方法を提案する」とし、「公共投資はニューディール政策の延長線上でデジタル化の促進、グリーン成長、社会的不平等の縮小に力を入れるべきだ」と指摘した。また「家計債務を管理するための健全性政策の強化および住宅価格安定に向けた供給拡大の努力が必要だ」と付け加えた。

 韓国政府は、コロナ禍前に比べた成長の流れにおいては、2023年まで韓国が主要先進国の中で1位だと明らかにした。政府の分析によると、コロナ禍以前の2019年の実質国内総生産を100とした場合、韓国の2023年の国内総生産見通しは109で、米国(108.3)やドイツ(104.3)、英国(103.2)、日本(101.5)など主要国より高い。政府は「韓国経済は2023年まで、主要20カ国(G20)に属する先進国の中で危機前に比べて最も早い成長の流れを維持している」とし、「危機中のマイナス成長の最小化に続き、危機の回復過程でも当初の予想より早く強い回復傾向が続くものと予想される。主要国に比べて成功的な危機対応をもう一度裏付ける数値だ」と明らかにした。

 今年の世界と主要国の成長率見通しは大幅に下方修正された。今年の世界成長率見通しは5.6%で、9月の見通しより0.1%ポイント下がった。OECDは「最近、世界経済はサプライチェーンの問題や原材料価格の上昇、新型コロナの再拡散などで成長のモメンタムが失われた」とし、米国(6.0%→5.6%)、中国(8.5%→8.1%)、日本(2.5%→1.8%)など主要国の今年の成長率見通しを下げた。ただし、一部の欧州諸国や新興諸国への予測は上方修正された。

 一方、OECDは世界的なインフレの拡散を考慮し、韓国をはじめ多くの国の物価見通しを上方修正した。韓国の物価見通しも今年2.4%で、今年9月の見通し(2.2%)より0.2ポイント上昇した。政府は「韓国の物価見通しも上方修正されたが、上げ幅は英国(+0.1%)に続き2番目に小さい水準」だと説明した。

イ・ジヘ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1021635.html韓国語原文入力:2021-12-01 19:42
訳H.J

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