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韓国、電気自動車のバッテリーは「購入」から「サブスク」に…タクシーとバスで試行

登録:2021-07-10 08:14 修正:2021-07-10 11:32
政府、「K-バッテリー発展戦略」に含め、モデル事業を支援 
民間、2030年までにバッテリー分野に40.6兆ウォンを投資
LGエネルギーソリューション忠清北道梧倉工場の全景=LGエネルギーソリューション提供//ハンギョレ新聞社

 電気自動車に装着される二次電池を車両とは分けて「借りて使うサービス」を後押しする制度的な策が設けられる。充電の待機時間なしにバッテリーを「入れ替るサービス」の事業は、モデル事業を経て来年から本軌道に乗る見通しだ。

 産業通商資源部のムン・スンウク長官は8日、LGエネルギーソリューションの忠清北道梧倉(オチャン)第2工場で、このような内容を含めた「K-バッテリー発展戦略」を発表した。この日の発表の場には、文在寅(ムン・ジェイン)大統領やユ・ウンヘ社会副首相などの政府当局者、LGエネルギーソリューションをはじめとする約50の企業の代表が参加した。

 バッテリーを借りて使うようにするいわゆる「サブスクリプション・サービス」は、車両価格から二次電池の値段を除いて販売した後、二次電池は消費者にリース(貸出)する方式だ。今年から来年にわたりモデル事業として推進される。そのようになれば、補助金受領後の車両の購入価格は現在の半分の水準に下がると産業部は予想した。二次電池は電気自動車の値段の40%に達するほど割合が高い。

 産業部のチョン・ソクチン電子電気課長は「サンドボックス(規制特例)を通じてすでに始められている実証特例事業が、(民間領域で)進められている。政府は、新たな事業モデルが開発され広がるよう制度を整備し、技術開発と標準化、実証を支援していく計画」だと述べた。

 政府はまず、タクシーとバスを対象に電気自動車の二次電池の貸出モデルの事業性を集中的に検証することにした。タクシーとバスは、乗用車に比べ走行距離(年7万キロメートル)が長く、2~3年で二次電池の交替が必要であるとされている。

 電動二輪車やパーソナル・モビリティー(1人用移動手段)などのバッテリーを、充電所でフル充電された二次電池に交換するモデル事業も推進される。電動二輪車のバッテリーの交換型充電インフラの構築事業は、環境部の主導で昨年すでに始まっており、今年まで続くモデル事業を経た後に本格化される。

 さらに、1人用移動手段に装着されるバッテリーの安全性と信頼性を高めるために、電動ボード(キックボードやセグウェイなど)のバッテリーを、新たに「安全確認申告」対象の電気用品に分類・管理することにした。そのため、電動ボードとリチウム二次電池の安全基準を改正し、8月から施行することにした。現在は、生活用品である電動ボードの安全性評価の際に、電池を含め試験をしている。

 使用後の電気自動車のバッテリーの再使用市場の活性化案も推進する。今年中に首都圏(京畿道始興(シフン))、慶尚道圏(大邱達西(テグ・タルソ))、全羅道圏(全羅北道井邑(チョンウプ))、忠清道圏(忠清南道洪城(ホンソン))など全国4つのエリアに拠点回収センターを構築し、二次電池の運送や保管などに関する基準を設けることにした。産業化センターなどを通じて製品化できるよう支援するための措置だ。

 政府はまた、全固体、リチウム硫黄、リチウム金属などの次世代の電池群の技術開発のために大規模研究開発(R&D)を支援することにした。民間部門では、2030年まで二次電池の研究開発投資に20兆1000億ウォン(約1兆9300億円)を投入する計画だと、政府は認識している。LGエネルギーソリューションをはじめとするバッテリー3社と素材・部品・装置企業は、それに加えて2030年まで40兆6000億ウォン(約3兆9000億円)を施設の拡充などに投資する予定だ。政府はそれらに研究開発とともに、税制・金融支援を通じて民間部門投資を後押しする方針だ。

 政府はそれ以外にも、二次電池の専門人材の育成案も用意し、修士・博士級の人材を今年の50人から来年は150人の水準まで増やし育成することにした。これに加え、産業界の需要に合わせ、水準別の人材養成の規模を毎年1100人以上に見積もっていることを政府は明らかにした。

 ムン・スンウク長官は「半導体が私たちの体の頭のようなものであれば、バッテリーは動力の源である心臓」だとし、「電動化や無線化、エコ化など産業の未来のトレンドを導く主要産業であるだけに、半導体に次ぐ主力産業に育てるために全面的に支援する」と述べた。

キム・ヨンベ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1002749.html韓国語原文入力:2021-07-09 02:40
訳M.S

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