防弾少年団(BTS)所属会社「ビックヒットエンターテインメント」(ビックヒット)が来月上場に成功すれば、筆頭株主のパン・シヒョク代表は、韓国の株式長者番付で10位前後に入る見通しだ。
6日、ビックヒットの有価証券届出書によると、パン代表はビックヒット株を公募後基準で36.6%(1237万7337株)保有している。公募価格が希望価額の上段である13万5千ウォン(約1万2千円)に決まった場合、パン代表の株式保有額は1兆6709億ウォン(約1500億円)で、ホテル新羅のイ・ブジン社長の1兆5980億ウォン(約1400億円)を上回り、上場会社の株式長者番付で14位にランクする見込みだ。現在、株式長者番付で芸能界1位のパク・ジニョンJYP取締役(2566億ウォン)に比べても5.5倍多い。
もし、ビックヒットがSKバイオファームのように初値が公募価格の2倍となり、さらにストップ高まで上昇した場合、パン代表が保有した株式の価値は4兆3444億ウォン(約3900億円)で、現代自動車グループのチョン・モング会長(4兆2597億ウォン)を上回り、株式長者番付で5位まで上昇する可能性もある。ただ、ビックヒットの公募価格が過剰評価されており、SKバイオファームのような躍進劇は期待できないと見る専門家も少なくない。Eベスト投資証券のキム・ヒョンヨン研究員は「ビッグヒットの公募価格上段基準の株価収益率(PER)は61倍で、エンターテインメント銘柄の平均が30~35倍であることを考えると、『業界トッププレミアム』が適用された」と分析した。また、上半期のビックヒット売上げの88%が集中したBTSメンバーの軍入隊時期が迫っていることも、株価に否定的な要素といわれている。
最近、公募株のブームで、株式長者番付で6位のネットマーブルのパン・ジュンヒョク取締役会議長(4兆941億ウォン)も恩恵を受けている。ネットマーブルは、ビックヒット(24.87%)と今月10日上場するカカオゲームズ(5.63%)の株式を共に保有している。
コロナ禍で「非対面・バイオ」ブームに乗って株式長者番付にも急変が起きている。セルトリオンのソ・ジョンジン会長(5兆3281億ウォン)とカカオのキム・ボムス取締役会議長(5兆253億ウォン)は、サムスン電子のイ・ゴンヒ会長(17兆563億ウォン)やイ・ジェヨン副会長(7兆161億ウォン)に続き、3、4位にランクしている。キム・ボムス議長は個人名義以外にも本人が100%所有する経営コンサルティング会社Kキューブホールディングスを通じ、カカオの株式(11.3%)を間接保有しており、実質的に保有しているカカオ株式(25.4%、2244万98株)の評価額は9兆209億ウォン(約8100億円)に達する。Kキューブホールディングスはカカオゲームズの株式も1.3%(74万6500株)保有している。