サムスン社長団53人中7人だけ移動
社長昇進3人、副社長昇進1人
成果主義人事の原則を再確認
時間をかけ経営権を掌握する見込み
今週の役員人事を経て来週に組織改編
イ・ジェヨン サムスン電子副会長の選択は「安定」だった。 サムスンはイ・ゴンヒ会長の就任27周年に当たる1日、キム・ヒョンソク サムスン電子副社長を消費者家電(CE)部門映像ディスプレイ事業部社長に昇進させるなど社長団人事を発表した。社長昇進3人、副社長昇進1人と、移動、委嘱業務変更7人など小規模な人事に終わった。2008年にサムスン特別検察が実施された時に3人の社長昇進者を出して以来、もっとも人事異動の幅が小さい。今回の人事で60人の社長団のうち11人が退き、4人が新たに合流することで53人の社長団が構成された。今回の人事はイ・ジェヨン副会長が初めて決定権を行使した人事と評価されている。サムスンの高位関係者は「今回の人事はイ副会長が決めたと考えてもいい」と話した。
人事発表前、サムスン電子無線事業部など実績が振るわない部門や系列会社社長の交替説が飛び交った。だが、イ副会長は安定を選んだ。かつてイ・ゴンヒ会長は「会長に就任した後に家族と会社構成員を説得するのに5年かかった」と話したことがある。会社の経営権を完全に掌握するのにかなりの時間がかかったという意味だ。今回の人事はイ副会長が大きな変化を求めるのではなく、じっくりと家族と会社構成員の支持を確保するためのものだと解釈される。イ会長が闘病中にあるなかで大きな変化を追求しにくかった。サムスン未来戦略室イ・ジュン コミュニケーションチーム長(専務)は「イ・ゴンヒ会長の闘病中に(イ副会長などの昇進を)議論するのは適切でない」と明らかにした。
交替説が飛び交ったシン・ジョンギュン情報通信・モバイル(IM)部門社長が留任になるなど、クォン・オヒョン、ユン・ブクン、シン・ジョンギュンのサムスン電子の3大事業部トップは現体制のまま維持された。その代わり、シン・ジョンギュン社長が率いる部門でイ・ドンジュ無線事業部戦略マーケティング室長、キム・ジェグォン無線事業部グローバル運営室長、イ・チョルファン無線事業部開発担当社長などが一線から退いた。
実績が相対的に良好な消費者家電(CE)部門のキム・ヒョンソク映像ディスプレイ事業部長とデジタルソリューション(DS)部門チョン・ヨンヒョン メモリー事業部長は社長に昇進した。サムスンは「キム・ヒョンソク社長は世界で9年連続テレビ1位を達成することに主導的役割を果たし、チョン・ヨンヒョン社長はメモリー開発専門家として“超格差”(競合会社を遠くに締め出す)技術力を基に世界市場支配力を強固なものにするのに核心的な役割をした」と明らかにした。合わせてサムスンディスプレイのイ・ユンテ副社長もサムスン電機代表理事社長に昇進した。サムスン物産サン・ヨンジョ副社長はサムスンBP化学代表理事副社長に昇進内定した。一方でチェ・チジュン サムスン電機社長は3年ぶりに経営一線から退いた。
サムスン電子ホン・ウォンピョ メディアソリューションセンター長(社長)がグローバルマーケティング戦略室長社長など7人の移動もあった。サムソンSDIのパク・サンジン代表理事社長兼エネルギーソリューション部門長はサムスン電子対外担当社長に移動した。共に代表理事だったチョ・ナムソン素材部門長はパク社長の移動により単独の代表理事社長になった。サムスン資産運用のユン・ヨンアム代表理事社長はサムスン証券代表理事社長に、サムスン経済研究所のユク・ヒョンピョ戦略支援総括社長はエスワン代表理事社長に移った。サムスン証券のキム・ソク代表理事社長はサムスン社会貢献委員会社長に移動した。
イ・ゴンヒ会長の婿であるサムスンエンジニアリングのキム・ジェヨル経営企画総括社長は第一企画スポーツ事業総括社長に移動することになり、イム・テギ社長(代表理事)と妻のイ・ソヒョン社長(経営戦略部門)と同じ職場で働くことになった。その代わり、今まで対外担当社長だったカン・ホムン サムスン電子副会長は一線から退き、キム・インジュ サムスン先物代表理事社長もサムスン経済研究所戦略担当社長として一歩退くことになった。
イ・ジュン チーム長はこの日の人事発表ブリーフィングで「経営実績にともなう成果主義人事の原則を再確認でき、経営危機を早期に克服して再跳躍を主導する人物で経営陣を刷新した。変化を先導して持続成長基盤を構築する斬新な人物を重用するのに重点を置いた」と話した。サムスンは副社長、専務、常務級の後続役員人事を今週中に確定して発表し、組織改編は来週に発表する予定だ。
韓国語原文入力:2014.12.01 21:43