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ウェブトゥーン組合がアメリカで韓流マンガブームを興す

登録:2014-12-02 08:50 修正:2014-12-02 13:39
『未生』のユン・テホ、『弁護人』のヤン・ウソクなど
ウェブトゥーン作家15人が作った「トゥーニオン」
米「ハフィントンポスト」でマンガ掲載へ
ウェブトゥーン配給会社も作って直接管理
ユン・テホ作家 ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

単純な翻訳ではない海外のオーダーメード製作
北米マンガ愛好家500万人にラブコール
「韓国ウェブトゥーンには競争力がある」

 『未生』を描いたユン・テホ作家、映画『弁護人』を製作したヤン・ウソク監督、『熱血強豪』のチョン・クッチン作家、『トレース』のコ・ヨンフン作家など15人の韓国ウェプトゥーン作家が組合を作り、アメリカのマンガ市場の門を叩く。彼らが描いた漫画は来年上半期から米国で最も影響力あるメディアとして選ばれるオンラインメディアの『ハフィントンポスト』を通じ、ハフィントンポストでの掲載を推進中だ。先月25日、彼ら作家は資本金を直接出資して作家組合となる(株)トゥーニオンの株主総会を開いた。さらにトゥーニオンは海外に韓国ウェブトゥーンを配給するウェブトゥーンサービス会社(株)ローリングストーリーを設立し、直接海外の著作権を管理して独自のアプリを通じてウェブトゥーンを海外に提供する予定だ。

 「韓国人に『窓の外の世の中を凝視しなさい」というマーベルの原作者スタンリーの話を聞かせたい」

 過去のインタビューでマーベルエンターテインメントのC.B. セブルスキー副社長はこう話した。だが、デジタルマンガ形式ではウェブトゥーンいうコンテンツ形式を持つ韓国はアメリカでは“窓の外の世界”だ。市場規模1兆ウォン(約1000憶円)と推算されるアメリカのマンガ市場はマーベルとDCコミックスの二つの巨大マンガ出版会社が両分してきた。日本の「マンガ」を世界に知らせたが倒産した東京ポップを除き、外国のマンガが北米市場にまともに進出した例はない。

 ヤン・ウソク監督は1100万人の観客を動員した映画『弁護人』の監督として世に知られたが、ウェブトゥーン『スティル レイン』、そして『あなたが私を愛さねばならないなら』を使ったウェブトゥンストーリー作家でもある。ウェブトゥーン界の内部実情を誰よりも知るヤン監督は、今回のウェブトゥーン作家組合の生みの親であることが分かった。 ヤン・ウソク監督は『ハンギョレ』との電話インタビューで、「韓国のウェブトゥーンというフォーマットが持つ競争力は明らかにある。そのうえ、北米圏の読者になじみ深いハフィントンポストを通じて提供できるなら最適の環境になるのではないかと判断した」として、「最初はハフィントンポストを通じて無料サービスで提供され、もっと便利に韓国ウェブトゥーンに接したい人は自主開発アプリを利用するように誘導する部分有料化モデルを導入する予定」と説明した。

 ユン・テホ作家は「今ウェブトゥーンの歴史のどの地点にいるのか誰も知らないが、個人的にはあらゆる可能性を模索しなければならない時期だと判断した。作家が外国市場に直接乗り込むという事実が私には重要だった。翻訳やマーケティングの負担を減らし、作家が責任意識を持ってアメリカへの進出を摸索できる契機になるだろう」と語った。

ヤン・ウソク監督 ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 15人の作家のなかにはマーベルと手を握り『アベンジャーズ』を韓国型ウェプトゥーン形式で作った『アベンジャーズ:エレクトリック レイン』を描いたコ・ヨンフン作家、日本で『ベリタス』を連載したキム・ドンフン作家など、海外市場への進出経験がある作家がそろっている。『ピーク』や『スーパーウーマン』を描いたイム・カンヒョク作家もマーベルから作業提案を受けたことがあることで知られる。また、パク・ヒジョン、キ・ソン、キム・ポトン、チョン・ヨンシク、キム・テグァン、イム・カンヒョク、イ・ユジョン、キム・テゴン、イ・ヨンゴン作家など、アクションからエッセイ、純情物までジャンルと年齢も多様だ。

 レジン コミックスで『パートナーズ』を連載してトゥーニオンに株主で参加したヒョン・ジェグォン作家は「今までは主に韓国ウェブトゥーンをその国の話に合うように翻訳するのを海外進出と呼んできたが、海外に受け入れられる作品を正確なキューレーションと映像化の可能性までも見通して管理するシステムが必要だ。米国のメディアと関連会社を利用してスピードを出していく」としながら、「北米市場では韓国ドラマ視聴者が1000万人、漫画愛好家が500万人いるとされるが、このなかから一定の人を韓国ウェブトゥーンに呼び寄せるだけでもその影響力はかなり大きいだろう」と見通す。

 トゥーニオン側は「国内コンテンツの海外進出に役に立つならば、デジタル電送権などを独占的に運用せず、国内外の事業者と協力的に仕事をしていく」とし、「国内の主なウェブトゥーンポータルと海外進出の協力について具体的な話がしている」と伝えた。

ナム・ウンジュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.12.01 21:50

https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/666872.html 訳Y.B

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