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金正恩はなぜ「第1子」ではなく「第2子」である娘を連れ歩くのか

登録:2022-11-28 02:31 修正:2022-11-28 08:22
金正恩朝鮮労働党総書記兼国務委員長が「新型大陸間弾道ミサイル『火星砲-17』型発射成功に寄与したメンバーと記念写真」を撮るため「尊いお子様とともに撮影現場にお出ましになると、参加者全員が金正恩同志を仰ぎ、最大の光栄と熱烈な思いを熱く噴出させた」と、「労働新聞」が27日付で報じた。金正恩総書記の隣に立っているのが第2子の娘/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」関連の公開行事に再び娘を連れて現れ、「核戦争抑止力を迅速に拡大強化していくという期待と確信を表明」したと、「労働新聞」が27日に報じた。同紙は金総書記が「尊いお子様と共に撮影現場にお出ましになり、新型大陸間弾道ミサイル『火星砲-17』型発射成功に寄与したメンバーたちと記念写真をお撮りになった」と1面から3面にわたって報道した。行事の日付は明らかにしていない。

 金総書記が第2子である娘と共に公開行事に姿を現したのは、18日の火星17型発射実験の現地指導に続き2度目。労働新聞は、18日の行事の際には「愛するお子様」と記していた金総書記の娘を、今回は「尊いお子様」という最高の尊称で呼んでいる。さらに、火星17型の開発と発射実験に貢献した人々は「党中央にささげる忠誠と信念の誓い」で「『火星砲17』型は金正恩同志の『火星砲』、金正恩同志の絶対兵器」と述べつつ、「今後も白頭の血統のみに従い、最後まで忠実を守る」との決意を示した。国家情報院は最近、この娘の名前は「キム・ジュエ」であると国会情報委員会に報告している。

金正恩朝鮮労働党総書記兼国務委員長が「新型大陸間弾道ミサイル『火星砲-17』型発射成功に寄与したメンバーと記念写真」を撮るため「尊いお子様とともに撮影現場にお出ましになると、参加者全員が金正恩同志を仰ぎ、最大の光栄と熱烈な思いを熱く噴出させた」と、「労働新聞」が27日付で報じた。金正恩総書記の隣に立っているのが第2子の娘/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 多くの専門家は、金総書記が火星17型関連の行事に娘を同伴したことは、「米帝の核覇権に対抗しうる、名実共に核強国であることを世界の前に明確に実証」(最高人民会議常任委政令)したのだから「安心せよ」という未来世代に向けた「象徴政治」の意味が強いと指摘する。

 ただし「4世継承」との関連性の有無については意見が分かれる。チョン・セヒョン元統一部長官は、「『尊い』という表現に『白頭の血統のみに従う』という忠誠の誓いまで登場したことを考えれば、後継問題に関する政治的な含みが大きい動きとみるべき」だと指摘した。

 一方、北朝鮮分析に精通する元政府高官は「なぜ息子である第1子ではなく娘である第2子を連れて歩くのかを問うべきだ」とし「権力継承などの後継構図についての性急な憶測を制御しつつ、別の政治的目的を果たそうという『安全装置』だと考える」と指摘した。同氏は「北朝鮮では国家を『社会主義大家庭』、すなわち家族、家庭の拡大イメージとして国家を理解している」とし「若い最高指導者を『お父様』として崇め、権力の安定性を強調し、人民の心理的安定を高めようという象徴政治」だと解説した。「金正恩、キム・ジュエ」の同伴行動の焦点は「後継者」(娘)ではなく「首領金正恩」に合わせられているということだ。

金正恩朝鮮労働党総書記兼国務委員長が「新型大陸間弾道ミサイル『火星砲-17』型発射成功に寄与したメンバーと記念写真」を撮るため「尊いお子様とともに撮影現場にお出ましになると、参加者全員が金正恩同志を仰ぎ、最大の光栄と熱烈な思いを熱く噴出させた」と、「労働新聞」が27日付で報じた。金正恩総書記の隣に立っているのが第2子の娘/朝鮮中央通信・聯合ニュース
イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1069050.html韓国語原文入力:2022-11-27 14:05
訳D.K

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