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オーストラリア 女性軍人も戦闘・特殊部隊へ送る

原文入力:2011/10/07 21:35 | 原文修正 : 2011/10/07 22:11(1187字)
キム・ギュウォン記者
女性軍人処遇改善目的…一部では女性戦死者急増憂慮も

←これが軍人の男女平等? 今後はオーストラリアでは、女性も資格を取れば戦闘歩兵や特殊部隊員になることができる。今回の措置は、軍隊における女性に対する差別を改善するために行われたものだが、実際の戦闘で多くの女性軍人が犠牲になることもあり得るとの憂慮も出ている。2010年3月、オーストラリアのダーウィン基地で実施された軍事訓練で、一緒に参加した男性と女性軍人の姿。オーストラリア国防部ホームページキャプチャー

オーストラリア政府が、女性軍人が戦闘歩兵や特殊部隊員として戦線に出るのを許可すると、英インディペンデントが報道した。

オーストラリア軍では、今後5年間かけて、女性が戦闘歩兵隊や特殊部隊に入ることが段階的に許される。先月27日、スティーブン・スミス オーストラリア国防相は、今回の措置を「重要な文化的変化」として「これが完全に実行されれば、軍隊では女性に対する何の制限もなくなることになる」と話した。今回の措置で、女性も資格を取るだけで、空軍と陸軍の特殊部隊にも入ることができるようになった。
オーストラリアは、潜水艦水兵、戦闘機操縦士など、軍隊におけるほとんどすべてのことを女性に許可している。ただし、戦闘歩兵、戦闘砲兵、海軍爆弾除去班、地雷除去班、飛行場警護部隊員などには服務が許されていなかった。アメリカとイギリスでも、女性を戦闘歩兵にしていない。しかし、すでにカナダとニュージーランド、デンマーク、イスラエルは、資格を得た女性を戦闘歩兵に受け入れている。

今回の措置は、キャンベラの士官学校で、女性学生が同級生とセックスするのをスカイプで放送したことを含め、軍隊で多くのセックススキャンダルが発生したのに伴ったものだ。このようなセックススキャンダルの後、政府は軍隊における女性の処遇改善を検討してきた。

今回の決定は軍首脳部の支持を得たわけだが、影響力あるシンクタンクの「オーストラリア国防協会」は、軍隊での女性の能力に対する研究がまだ進行中の状況での政府の拙速さを批判した。同研究所代表のニル・ジェームズはABCとのインタビューで、「その前に、誰かが、なぜ(戦闘で)男性歩兵より女性歩兵の死亡者が多いのかに対して説明しなければならない」として、「今回の決定により、不適切な女性犠牲者が出てくることになり得る」と指摘した。

現在のオーストラリアの現役・予備軍人8万1000人中、約1万人が女性だ。

キム・キュウォン記者 che@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/499841.html 訳 M.S