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総理変わった日本「平和憲法」揺さぶるか

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/494482.html原文入力:2011/09/01 19:56(1783字) 
チョン・ナムグ記者

民主 憲法審査会委員名簿国会提出へ
野田新総理「集団的自衛権」行使に積極的

日本の政権党民主党が、憲法改正案を審査する国会内機関の「憲法審査会」委員を選任し、その名簿を9月臨時国会に提出することにした。今まで消極的だった民主党の態度変化で憲法審査会が正式に構成されれば、日本の憲法改正のための手続きと機関が完備する。

1950年代初期、鳩山一郎(52~54代総理)が武力の保有と行使を禁止したいわゆる「平和憲法第9条」を改正せねばならないと主唱して以来、この条項の改正は日本保守勢力の長い間の念願だ。日本は憲法に違反して事実上の軍隊である「自衛隊」を保有している。これを公式化する内容の憲法改正案が国会で本格議論されるならば、それ自体が国際社会に大きな波紋を引き起こすことになりうる。アメリカ軍政の連合国総司令部(GHQ)の草案に基づいた日本憲法は、1946年制定以来一度も改正されたことがない。

読売新聞は1日、「民主党山井和則首席理事が31日、衆議院運営委員会理事会で衆参両議院の民主党憲法審査会委員名簿を次の臨時国会で提出すると野党に明らかにした」として「自民党と公明党がこれに同意した」と伝えた。次の臨時国会は野田内閣のスタートに合わせ、来週開かれる予定だ。

日本国憲法は第96条で「衆参議院3分の2以上の賛成を得て改正案を発議して、国民投票で過半数賛成を得なければならない」と憲法改正に対して規定してい る。しかし、その他の具体的な手続き規定がなく、国会が2007年国民投票法(日本国憲法の改正手続に関する法律)を制定してこれを具体化した。国民投票法は昨年5月8日施行された。憲法審査会は衆議院100人以上、または、参議院50人以上の名前で憲法改正案草案が提出されれば、これを審査して本会議に上げるかを判断する国民投票法に基づいた機関だ。

憲法改正に対して自民党はかなり以前から積極的に動いていた。自民党は憲法調査会を設置して2005年11月、憲法改正案草案を作成したことがある。重要争点だった「9条」と関連して自民党は、第1項はそのままにして第2項を直して「国の平和と独立および国家と国民の安全を確保するために、内閣総理大臣を最高指揮者とする自衛軍を保有する」という内容で軍隊の保有と活動を認める案を用意したことがある。

民主党は2009年8月総選挙公約(マニフェスト)で「慎重かつ積極的に憲法議論をする」と明らかにした。しかし、憲法改正に反対する社民党と連立政権を組んでいた鳩山由紀夫内閣では憲法審査会の設置を回避した。菅直人内閣では3・11大地震で憲法議論自体がなされなかった。

民主党の中には野田佳彦新総理、前原誠司元外相などが集団的自衛権の行使に積極的だ。憲法9条に焦点を合わせず、時代変化に歩調を合わせて憲法を全面的に直さなければならないとの意見もある。

憲法改正案を国民投票にかけるには衆参両議院の3分の2の賛成がなければならないため、与野党の合意なしには憲法改正は難しい。世論も憲法9条の改正には反対が多い。昨年5月国民投票法施行に合わせて 朝日新聞が実施した世論調査結果によると、67%が憲法第9条を「改正しない方がいい」と答え、「改正する方がいい」との回答は24%にとどまった。憲法改正を積極的に取り上げ論じた安倍晋三内閣当時、同新聞の世論調査では「直さないのが良い」という返事が49%だったが、安倍内閣退陣後、改正反対論が大きくなった。しかし9条だけでない憲法全体として見るならば「改正しなければならない」という回答が47%で、「改正する必要はない」(39%)を上回った。


日本国憲法9条

   1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
   2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr
原文: 訳 M.S