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サッカー場 2面分の大きさ‘スーパータンク’等 備える

原文入力:2011/07/28 23:04(1371字)
チョン・ナムグ記者

日本は洪水をどのように防いでいるか

←日本、東京の近隣、埼玉県にある江戸川河川管理所の‘首都圏外郭放水路’である雨水保存施設を2006年に<ハンギョレ>取材チームが訪問して見学している。この施設はサッカー場2面(長さ177m、幅78m、高さ18m)分の巨大な地下トンネルで、67万立方Mの水を保存できる。東京/イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr

台風が多い日本では豪雨時に川の水が氾濫しないよう一時的に雨水を保存しておく施設と人口密集地域で突然川の水が集中しないように止めるスーパー堤防など多様な防災施設で洪水に備えている。

東京、太田区から江戸川区に至る主要地方道路である環状7号線の地下に掘られたトンネル式地下貯水池がその代表だ。地下34~43mにあるこのトンネルは直径が12.5m、長さは4.5kmに及ぶ。1987年に着工し10年がかりで作ったこの施設は、台風などにより大雨が降る場合、東京都心を横切る神田川の水を一時的に移しておくためのものだ。 貯水池には一度に奨忠(チャンチュン)体育館7個分の54万立方Mの水を保存できる。神田川の水位が一定限度を越えればこの地下貯水池に水を入れ、水位が下がればポンプを利用して再び川へ水を戻す。東京都建設局は「この地下貯水池は時間当り50㎜程度の豪雨が降っても下流地域が安全であるように設計されている」と明らかにした。

埼玉県、春日部市の国道16号線地下50mには世界最大規模の‘首都圏外郭放水路’が設置されている。直径10m、長さ6.33kmのこの地下トンネルも中川や倉松川など周辺の川が氾濫する危険に直面した時、こちらへ水を引き込み洪水を防止する。 地下トンネルに流れ込む水の圧力を調節するためにサッカー場2面分の大きさの巨大なタンクも設置されている。タンクの水位が高まれば巨大な5台のポンプを利用して千葉県側の江戸川へ排水処理をする。

こういう施設は洪水被害を確実に減らした。しかし費用が巨額なために妥当性について論議もある。 埼玉県の放水路竣工には2300億円(約3兆1500億ウォン)かかった。 水を一度保存すれば清掃費用だけで1000万円以上がかかる。

日本政府は1987年から昨年まで当初首都圏と近畿地方の6ヶ河川周辺に総延長872kmの洪水防止用‘スーパー堤防を建設することにした経緯がある。 200年に一度来る大洪水にも耐えられるようにしようということだった。 この計画は5.8kmだけ完工したまま、民主党政府によって2010年に中断された。10年に一度、20年に一度来る洪水にもまだ対応できないところが多いのに、そちら側から予算を投じなければならないというのが理由であった。 しかし今年3・11大地震の時、巨大な地震津波が日本の東方地方を襲い地震津波時に川の水が増えることに備えスーパー堤防が必要だという指摘が再び起きた。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/489568.html 訳J.S