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日本の高級牛肉‘和牛の屈辱’

原文入力:2011/07/17 21:08(1504字)
チョン・ナムグ記者

半額割引しても買う人がいない
学校給食からは牛肉メニュー除外
流通が確認された汚染牛肉 132頭へ
日本政府 "福島産 出荷停止"

 "北海道産は大丈夫じゃないか?"
17日午前、東京江東区の大型スーパーマーケット アリオ1階の精肉売り場で老人が一緒に来た妻の顔を見ながら尋ねた。陳列台には‘半額割引’を知らせる立て札があちこちについていた。北海道、青森県、栃木県などで生産したステーキ用‘和牛’が1パック(300~400g)900円(1万2000ウォン)内外だった。だが、妻は首を縦に振らなかった。老人は持っていたパックを再び元の場所に戻して陳列台から離れた。

大型スーパーマーケットが朝から和牛を半額割引して売るコーナーを設置したのは非常に異例だ。日本固有種と外国産を交配させ肉牛として育てた‘和牛’は高級牛肉の代名詞だ。それが半額で出てきても、買う人はほとんど目につかなかった。池田エリ(37・主婦)氏は「放射能に汚染された牛がたくさん市中に流通したと言うので不安だ」と言い「子供たちには当分、日本産牛肉を食べさせない」と話した。

放射能汚染牛肉の不安が日本を襲っている。日本の流通業者はこの間、特別に広告を出す場合でなければ、日本産牛肉の生産地を別に表示していなかった。‘国内産’との表示が品質を保証すると見たためだ。だが、セシウムで汚染された牛肉が大量流通されたことが確認され、国内産がむしろ不信の対象になっている。流通業者は産地別識別番号案内文を売り場に掲げ始めた。アリオの精肉売り場販売員のハナジマ氏は「お客さんが生産地を確かめる」として「不安なためか牛肉販売が明らかに減った」と話した。

追跡調査が続く中で、流通が確認された汚染牛肉の量は継続的に増えている。 福島県は16日「郡山市、喜多方市、相馬市の5農家から汚染飼料を食べさせた牛 84頭が出荷された」と明らかにした。これに伴い、南相馬市の6頭、浅川町の42頭を含め、流通した汚染牛は計132頭に増えた。特に浅川町の42頭は35都道府県で売られ、ほとんど全国にわたって流通していたことが確認された。

日本政府は早ければ19日にも福島県産牛肉の出荷停止を公式指示する計画だ。しかし、飼料わらの汚染は原子力発電所から北に150km離れた宮城県、登米市でも確認されており、放射能汚染憂慮が東北地方で飼育した牛全体に広がっている。

横浜市は父母たちの不安を減らすため、当分 市内の市立小学校と保育園の給食に牛肉を使わないよう去る12日に指示した。8月以後も福島・宮城県など7県の牛肉は食材料から除くようにした。神奈川区は給食として準備されていたビビンパから牛肉をひとまず除くよう指示することもした。

流通業者は信頼回復に全力をふりしぼっている。浅川町の汚染牛肉319㎏を店舗14ヶ所で売った‘イオン’は販売店舗入口に販売された事実を書いた謝罪文を貼り出した。イオンは11県の牛肉に対して独自の放射能検査を実施することにした。一方、我が国(韓国)は2002年の狂牛病発生以後、日本産牛の輸入を禁止している。‘和牛’を掲げた国内高級レストランと専門モールなどはオーストラリアで飼育し持ってきた牛肉を使っていると説明している。

東京/文・写真 チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/487824.html 訳J.S