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ストロスカーン事件 新局面を迎えた

原文入力:2011/07/01 20:06(1401字)
イ・ジョンエ記者

NYT "検察、被害女性の陳述に疑い"
性暴行疑惑 起訴取下げの可能性

←ドミニク・ストロスカーン前国際通貨基金(IMF)総裁が先月6日(現地時間)起訴認否審理を受けるためニューヨーク大法院に到着し笑っている。

ドミニク・ストロスカーン前国際通貨基金(IMF)総裁から性暴行を受けたと主張したホテル女性従業員の信頼度問題が俎上に上がり、事件一月余ぶりにストロスカーン裁判が新局面を迎えている。起訴自体が難しくなりかねないという展望も出ている。

<ニューヨーク タイムズ>は去る30日(現地時間) "信頼できる" 司法当局関係者二人の話を引用し、法医学的証拠が明確であるにもかかわらず、検察が被害女性の陳述の大部分を信じていないと報道した。

これに伴い、この間 ストロスカーン前総裁の容疑に対し強い確信を示していたサイラス ペンス ジュニア担当検事が1日、ニューヨーク大法院で開かれた審理で「今回の事件に問題がある」という見解を明らかにするだろうという話も出てきた。

今回の事件は被害女性が事件発生以後、一貫して自身の身辺について嘘をついてきた事実が明らかになり、反転をむかえることになった。西アフリカ、ギニア出身のこの女性は検察調査の時にかつてギニアで性暴行と割礼(女性性器の切除)を受け、米国難民申請をしたと明らかにしたが、それは事実ではないことが明らかになった。また、この女性が麻薬密売とマネーロンダリングなどの犯罪にかかわっている可能性が提起され、性暴行事件が起きたと言った翌日に、マリファナ所持容疑で収監中のある男性とストロスカーンを告訴した時に得られる利益を議論する電話録音内容も出てきた。

検察の立場が旋回したことにより、1日の審理でストロスカーン前総裁に対する保釈条件も緩和される展望だ。新聞によれば、検察高位関係者たちは去る30日ストロスカーン前総裁側の弁護人らに会い、ストロスカーン前総裁に対する重犯罪(性暴行企図・性的虐待など)起訴を取り下げる問題を議論したと知られた。 万一、重犯罪容疑に対する起訴が取り下げになれば、ストロスカーン前総裁は法廷出頭誓約をする線で自宅軟禁状態から解放されることになるものと見られる。

ストロスカーン前総裁は去る5月、ニューヨーク、マンハッタンのソフィテルのスイートルームでホテル女性従業員を性暴行しようとした容疑で起訴された後、600万ドルの保釈金を払い解放され電子足輪を付けたまま24時間自宅軟禁状態で裁判を受けた。彼は「合意した性関係を持っただけ」とし性暴行容疑を否認したが、この事件で国際通貨基金総裁の席から退き、フランス社会党の有力大統領候補の席からも墜落するなど一日にして政治的死亡宣告を受けた。

<ニューヨーク タイムズ>は検察がストロスカーン前総裁に対し軽犯罪疑惑だけを適用する線で今回の事件を終えようとするだろうが、ストロスカーン前総裁側ではそれすら認めない可能性が高いと伝えた。

イ・ジョンエ記者 hongbyul@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/485468.html 訳J.S