原文入力:2012/06/07 10:25(1099字)
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"関連遺跡4万ヶ余り 追加確認"
‘当初 全長2万1196km’主張
明・高句麗など遺物として歪曲に乗り出し
中国当局が万里の長城の長さを従来より大幅に膨らませて発表し、過去の高句麗と渤海の領域までを含ませた。
国家文物局(韓国の文化財庁に該当)は2007年から進めてきた考古学調査の結果、歴代の万里の長城の全長が2万1196.18kmだという結論を得たと発表したと共産党機関紙<光明日報>などが6日報道した。 これは中国が以前に発表した万里の長城の長さの2倍を軽く越える長さだ。
国家文物局 童明康 副局長は5日記者会見を通じて、万里の長城が現中国の最西端である新疆ウイグル自治区から始まり青海省、甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省、河南省、山西省、内モンゴル自治区、河南省、河北省、北京市、天津市、遼寧省、吉林省を経て東北端の黒龍江省まで15省・市・自治区で発見されたと話した。 彼は今回の調査で計4万3721ヶの万里の長城遺跡を新たに発見したと付け加えた。 現在の中国北部全地域に万里の長城が存在したという主張だ。 中国政府が歴代万里の長城に関する総合的調査結果を発表したのは今回が初めてだと中国言論は報道した。
中国は2006年国務院名義で‘(万里)長城保護条例’を制定し、万里の長城の長さを大幅に増やして発表してきた。 2000年代まで万里の長城の東端は北京から遠くない河北省山海関ということが定説だったが、2009年には遼寧省、丹東(タントン)の高句麗 泊灼城が万里の長城の一部であることが確認されたと主張して‘万里の長城東端基点’という大型表示板を泊灼城に建てもした。 以後にも中国は高句麗の発源地である白頭山(ペクトゥサン)付近の吉林省通化県で辰韓時代のものと推定される万里の長城遺跡が発掘されたと発表した。
韓国学界では中国が新たに発見したと主張する万里の長城遺跡が、既存の万里長城の概念とは全く異なる高句麗の遺跡だと指摘する。 中国の‘万里の長城膨らまし’の歩みは結局、旧高句麗と渤海地域をはじめとして、中国政府が敏感に考える新疆、チベット地域などが昔から中華民族の統治権に属していたと主張する根拠を蓄積する次元の‘歴史歪曲’だということだ。
北京/パク・ミンヒ特派員 minggu@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/536531.html 訳J.S