本文に移動

スペイン "資金支援して欲しい" EUに公式要請 衝撃

原文入力:2012/06/06 19:19(1877字)

←スペイン マリアーノ ラホイ総理が5日(現地時間)首都マドリードの上院で中道右翼人民党員らとの会議に参加し話を交わしている。 マドリード/ロイター連合ニュース

"3位銀行 バンキアを生かす金"
財政状況悪化 自認する
規制の多い救済金融でなく
一般借入形式で要求

 スペインが自国内の3位銀行であるバンキアを生かすためにヨーロッパ連合(EU)に資金支援を公式要請した。 この間自力で状況を克服できると自信を持ってきただけに、事実上の救済金融を要請しなければならないほどに財政状況が悪いということを自認したわけだ。 スペインが事実上ギリシャに続き救済金融を受けなければならないのではないかという憂慮も高まっている。

 スペイン トバル モントロ予算長官は5日(現地時間)国営ラジオ放送<オンダセロ>とのインタビューで 「(バンキア救済のための)資金をヨーロッパ機関が進めなければならない」と話した。 彼は「スペインの銀行システムが必要とする資金はそれほど多くないが(過度な借入金利で)市場は(スペイン国債に)開かれていない」としてこのように話した。 彼はまた「スペインに対する救済金融は不可能だ」とも話した。 すなわち、多くの規制を受けなければならない救済金融形式でなく一般借入形式で資金をくれという話だ。

 バンキアはすでに破産を免れるためには190億ユーロの資金が必要だと明らかにした状態だが、問題は他の銀行も同様な危機を体験しているということだ。 スペイン銀行圏の足元の火を消すために最低900億ユーロが必要だという分析が出てきていると<ウォールストリートジャーナル>は伝えた。 マリアーノ ラホイ スペイン総理は先月28日バンキア銀行に対する公的資金投入を発表し 「スペインが極度に手に余る状況」とし「銀行圏不良問題解決のためには公的資金投入の他には代案がない状態」と明らかにした。

←5日メキシコの首都メキシコシティの両替所前を一人の男が通り過ぎている。最近メキシコ ペソは7月1日の大統領選挙で左派候補が当選する可能性がある上に、密接な関係のあるスペインが経済危機に陥り3年余りで最低値に下落し今週に若干回復した。 メキシコシティ/APニューシス

 しかし、スペインがこのような資金を一般的な国債市場で調達することは不可能だ。 スペインの資金調達利率は最近3週間に6%以上に急騰した。 スペインは7日20億ユーロ規模の国債を発行する予定だが10年満期の国債収益率は6.4%に達する。 ドイツの10年満期国債収益率1.2%と比較すると途方もなく高い数値だ。このような利子を支払いながらも国債がうまく売れるかは断言できない。

 国際経済専門家たちはヨーロッパ財政安定基金(EFSF)がスペインに緊急投入されることもありうると判断している。 結局、スペインが救済金融状態に陥ることになるわけだ。 このような状況を避けるために基金が銀行に直接投入される方案も論議されているが、このようになるためにはユーロゾーン内国家全体の承認と条約改正が必要だ。 結局スペインに対する資金支援がドイツがこの間反対してきた‘銀行連合’に対する合意につながりうるという展望が出てくる理由だ。 銀行連合が結成されれば、ヨーロッパ内の銀行が共同で預金支払いを保障し、相互間の支援も可能になるのでスペイン内バンクラン憂慮も沈静化できる。

 一方、この日緊急テレビ会議を開いた先進7ヶ国(G7)財務長官は「スペインとギリシャ事態の解決に力を集めることにした」という原論を確認しただけでボールを来る18日からメキシコで開かれるG20首脳会議に渡した。 スペイン事態解決のための共同対応方案が出てくるかも知れないという期待が崩れたわけだ。 むしろヨーロッパ国家が自分たちで解決しろとの声も出てきた。 カナダのスチーブン・ハファ総理は英国<ファイナンシャル タイムズ>とのインタビューで 「ユーロゾーンが一つの経済圏という事実を真剣に受け入れるならば、可能なあらゆる事を尽くさざるをえないのではないか」と躊躇しているドイツなどを遠回しに批判した。

イ・ヒョンソプ記者 sublee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/536458.html 訳J.S