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日本、イージス艦 西海(ソヘ)配置 検討…紛争化 憂慮

原文入力:2012/05/30 20:16(1696字)

防衛省 "北韓ミサイル予告されれば派遣" 報告書
自衛隊 領域拡大狙い…中国 反発 火を見るより

 北韓がロケット発射を再び予告する場合、日本が海上自衛隊のイージス艦を韓半島、西海の公海上に派遣する方案を検討することにした。 自衛隊が最新鋭海洋戦闘システムを搭載したイージス艦を西海まで進出させれば韓国、北韓と中国など周辺国の反発で東北アジアの緊張が高まるという憂慮が出てくる。

 <朝日新聞>は30日、日本防衛省検証チームが去る4月北韓の長距離ロケット(光明星3号)発射に前後した対応の問題点を把握して最近作成した報告書を入手し報道した。この報告書は 「北韓のミサイル(ロケット)発射予告がある場合、その軌跡をさらに容易に探知できるよう海上自衛隊のイージス艦を‘発射地点の周辺海域’に配置することを検討する」という内容を含んでいる。 新聞は「報告書はイージス艦配置地点として直接的に西海(ソヘ)を挙論しはしなかったが、防衛省関係者は‘周辺海域とは西海を意味する’とし西海南側を念頭に置いていると説明した」と伝えた。 田中直紀 防衛相が28日承認したこの報告書は近い将来、総理官邸との最終協議を経て公式発表される予定だ。

 防衛省のこのような計画は一次的には北韓の長距離ロケット発射過程を日本が迅速に捕らえることに失敗したという国内批判世論に対する対応だ。 日本は当時東海(トンヘ)上と南中国海に迎撃ミサイル‘SM3’を搭載したイージス艦3隻を投じた。 それでも4月13日午前7時39分に発射された北韓ロケットが直ちに墜落した事実を韓国言論は情報当局を引用して15分後に伝えた反面、日本防衛省は40分が過ぎた8時20分頃発表した。

←日本イージス艦. ハンギョレ資料写真

 だが、日本が国内批判世論を踏み台として、自衛隊の活動領域を拡大するための戦略的意図が敷かれているのではないかという憂慮が提起される。 まず、軍事的に見れば日本が配置するイージス艦は種類によって違うが、概してレーダーが1000km内外の強力な情報探知能力を持っている。 イージス艦が西海に配置されれば中国東部沿岸地域の軍事基地でのミサイル訓練や空軍の訓練能力を容易に覗き見ることができるようになり、中国の戦術に対する対応能力も養うことができる。 実際、2010年7月天安艦事件に対する対応で韓・米がジョージ・ワシントン号を前面に出し西海で韓-米連合軍事訓練をしようとして、中国が強力に反発し訓練地域を東海に移すこともした。 同年11月の延坪島(ヨンピョンド)砲撃直後には中国の反発で米軍航空母艦が西海南側遠海で連合訓練をするのに終わった。

 日本は中国の海洋進出を警戒監視する目的で昨年防衛白書を直し消極的・防御的だった自衛隊の運用を積極的で攻勢的に切り替えた。 バラク・オバマ米国大統領と野田佳彦 日本総理は先月30日 米国、ワシントンで首脳会談を通じて中国がアジア・太平洋地域に出てくる不確実性に備えることに米-日同盟の性格を再規定した。

 中国政府はまだ公式反応を出していないが、日本が西海にイージス艦を配置する場合、反発は火を見るより明らかだ。 キム・ジョンデ軍事専門紙<ディフェンス21プラス>編集長は「日本イージス艦は作戦半径が非常に広く、公海でも中国が作戦範囲内に入ってくる」として「中国は西海には公海がないという公式立場を出しているため紛争が起きることもある」と見通した。

 韓国政府は日本が西海にイージス艦を配置しても公海上ならばこれを阻む根拠はないという立場だ。 外交通商部当局者は「まだ日本から何も通報されていない」として「事実関係を把握してみる」と話した。

東京/チョン・ナムグ特派員、パク・ビョンス、ハ・オヨン記者 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/535357.html 訳J.S