原文入力:2011/11/09 22:49(1937字)
キム・グァンス記者
韓進重 労使‘解雇者再雇用’等 暫定合意
警察 500人余り、クレーン取り囲み逮捕 待機
労組員ら激怒…合意案 賛否投票 結局霧散
キム・ジンスク "逃走するつもりもないのになぜ無理手"
←韓進重工業整理解雇労働者が9日午後、釜山影島区韓進重工業85号クレーン前でキム・ジンスク民主労総指導委員を逮捕しようとする警察力に対抗している。 釜山/キム・ミョンジン記者 littleprince@hani.co.kr
整理解雇問題で葛藤をかもしてきた韓進重工業労使が11ヶ月ぶりに劇的な暫定合意案を用意したが、警察の過剰対応で最終妥結のための組合員投票が失敗に終わった。労組は10日午後2時、賛否投票を再び行う予定だ。
韓進重工業労使交渉チームは9日、韓進重工業釜山影島造船所内の新館会議室で△希望退職を拒否した整理解雇者94人を合意書締結日から1年以内に再就職させる△整理解雇者らの再就職時、整理解雇以前に勤めた期間を勤続年数として認定△整理解雇者94人の生計費2000万ウォンを来年11月まで4回に分けて支給△労使間民・刑事告訴と告発および陳情は全て取り下げる△損害賠償請求(仮差押さえを含む)最小化などの暫定合意案を用意した。
労使はまた別途合意書で△希望バス関係者に対する刑事告発の取り下げ△個人に対する損害賠償請求取り下げなどにも暫定合意した。
労組は暫定合意後、この日午後3時30分頃から工場外で座り込み中の整理解雇者94人と工場内にいる非整理解雇者600人余りを対象に各々説明会を開いた後、午後4時頃から賛否投票を行う予定だったが投票は進行できなかった。警察が労組賛否投票で可決されれば308日ぶりに籠城中の船舶クレーンから降りる予定だったキム・ジンスク(51)全国民主労働組合総連盟釜山本部指導委員を業務妨害容疑などで逮捕するとし、300人余りの警察力でクレーン周辺を取り囲み労組員らを刺激したことが火種となった。説明会に出席中の組合員は警察の進入に反発し投票を拒否し、工場外にいた整理解雇者らは会社側警備隊を突き抜けクレーン側に集まり座り込みを行った。
労組は当初この日、組合員賛否投票が進行されれば可決される可能性が高いとみてキム指導委員が降りてくれば影島造船所正門前で労組員と市民が参加する歓迎式を行う予定だった。労組は歓迎式の後、キム指導委員と同じ船舶クレーン中間地点で長期籠城を行った3人など計4人を病院へ移送する計画だったが、警察はキム指導委員が逃走する恐れがあるとし、警察力を工場内に投入した。
←韓進重工業労使暫定合意内容
労組関係者は 「労使暫定合意案に対して整理解雇者らの不満がある状態でキム指導委員を逮捕しようとする警察を見た労組員が興奮した」として「キム指導委員が賛否投票後、工場外に出てくれば警察が病院に連れていけば良いだろうになぜ無理に逮捕しようとしたのか理解出来ない」と話した。
キム指導委員は<ハンギョレ>との携帯電話インタビューで警察を糾弾した指導委員は「労使が暫定合意したのに私が逃走する理由がないのみならず逃走するつもりもないのに警察が何の理由で無理を強いたのか理解できない」と話した。彼女は「私が籠城中のクレーンの向い側のクレーンで籠城したチェ・キリョン前韓進重工業支会長が籠城を終えて自ら警察に出頭したように、私も堂々と法的な責任を負う」と付け加えた。
彼女は会社側の真正性を疑った。彼女は「この間、会社側が合意をしても何度も約束を破った記憶のために何か変数があると考えたが私の予感が的中した」として「私が拍手を受けて降りてくるのを見たくない会社側が警察を呼び入れたのではないか疑わしい」と話した。
これに対して韓進重工業のある役員は「(労組側が)投票所を作ると言うので何の神経も使わずにいたが、いきなり(警察が)入ってきて事態をこの有り様にして苦々しく且つあきれている」と話した。警察は「会社側がこの日午後、施設保護要請をしたうえに逮捕令状が発給された4人が逃走する恐れもあり現行犯で逮捕しようとした」と明らかにした。
この日クレーン上から降りることが出来ないキム指導委員は「300日を超えて籠城したので今日降りて行くことができないからと言って別に新しいことはない」と話した。
釜山/キム・グァンス、チェ・サンウォン、イ・スユン記者 kskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/504775.html 訳J.S