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'放射能アスファルト’と知りながら…政府、9ヶ月 放置した

原文入力:2011/11/03 20:48(1523字)
ナム・ジョンヨン記者


慶州(キョンジュ)・浦項(ポハン)道路3ヶ所でも
今年2月‘セシウム’検出したのに
流通経路・交換作業 手をこまねく


政府が去る3月、放射性物質が入ったアスファルトが全国に流通した事実をすでに知っていながら何の措置も取らなかったことが明らかになった。ソウル市、蘆原区(ノウォング)の住宅街道路で再び高濃度の放射能が検出されるなど‘放射能アスファルト’論難は簡単におさまりそうにない。


←環境運動連合の活動家が3日午前、ソウル、蘆原区、楚安山(チョアンサン)道のある高等学校周辺道路で計測器を利用し放射線量を測定している。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr


環境運動連合は3日、蘆原区、月渓洞(ウォルゲドン)、人徳工業高校周辺道路で放射能を測定した結果、最大3.07マイクロシーベルト(μSv)の放射能が検出されたと明らかにした。そこに毎日座っている場合を仮定して計算した年間被爆線量は26.89m Svとなり、一般人の年間許容勧告値(1m Sv)の26倍を上回る。 この地域は去る2日、住民の申告で高濃度放射能が確認された月渓洞住宅街から1.2km離れたところで、月渓洞住宅街と同じ出処の放射能アスファルトが敷かれたものと推定される。


放射能アスファルトが発見されたのは今回が5回目だ。慶北(キョンブク)、慶州の月城原子力発電所・廃棄場民間環境監視機構は去る2月、慶州市と浦項市の道路3ヶ所で初めて放射能を検出した。当時、道路面で測定された放射線量は最高2.3μSv(慶州市、甘浦邑(カムボウプ)道路)に達し、民間環境監視機構は翌月こういう事実を教育科学技術部に報告し共同調査を行った。 その後に実施されたアスファルト成分分析ではセシウム137が基準値(10Bq/g以下)を上回る12.1Bq/gが検出され、甘浦邑走路の一部区間は‘放射能廃棄物’に分類し処理しなければならない水準であることが確認された。


事情がこうであるにも関わらず政府は該当アスファルトの製造業者が追加でどんな地域に製品を供給したのかなど放射能アスファルトの移動経路を調査していないことが分かった。8ヶ月が過ぎた今でも甘浦邑道路のアスファルト交換作業も行われていない状態だ。慶州市関係者は「今年末までに浦項国土管理事務所で該当アスファルトを交換し法的基準値を超過した区間はドラム缶にシールをして放射性廃棄物として別に処理すると聞いた」として「政府が‘住民たちには影響がないので該当地域の遮断措置は必要ない’として見守っている」と話した。


原子力安全委員会放射線安全課のオ・チャンジン博士は「アスファルトに入る骨材の流通経路があまりにも複雑で追加でどこに供給されたか把握できなかった」として「ソウルで追加発見された以上、放射能アスファルト防止対策を用意する計画」と話した。


しかし放射性廃棄物に分類されるほどのアスファルトが相変らず存在するにも関わらず原因糾明はもちろん何の措置も取らないとは安易すぎるという指摘が出ている。 イ・ホンソク エネルギー正義行動代表は「放射能に汚染されたアスファルトを直ちに撤去し全国的な流通経路調査と周辺住民疫学調査を実施し被害を防がなければならない」と主張した。


ナム・ジョンヨン、キム・ヒョジン記者 fandg@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/503936.html 訳J.S