原文入力:2011/11/01 09:59(1755字)
廃木は整理せず排水路も不充分など‘人災要因’認定
貧民街などへの補償 要請…水害予防 "予算優先支援"
←パク・ウォンスン ソウル市長(前列中央)がソウル、中区(チュング)、芸場洞(イェジャンドン)のソウル総合防災センターを訪問した31日午前、イ・ジョンスン センター長(左端)にソウル市防災システムについて尋ねている。 ニューシス
パク・ウォンスン ソウル市長が31日、ソウル、瑞草区(ソチョグ)、牛眠山(ウミョンサン)山崩れ惨事について 「人災要因がある」という見解を明らかにした。これはソウル市の牛眠山山崩れ原因調査団の発表とは大きく異なる見解を示したものと読まれる。牛眠山頂上の空軍部隊に疑いの眼差しを送ったオ・セフン前ソウル市長の接近法とも異なって見える。
パク市長は‘集中豪雨’という天災を勘案しても‘予防措置が不十分’という人災の性格があるということを明確にした。彼は自身が牛眠山近隣に住んでいた経験を語った。それと同時に「昨年、事故がたくさんあった」という事実と「その後、十分に復旧できる部分も復旧しなかった」という思いを伝えた。
無償給食住民投票の翌日に辞退したオ・セフン前市長は、牛眠山山崩れの数日後 ヘリコプターに乗り現場を視察し牛眠山頂上の空軍部隊の一部境界が崩れた点を発見し、山崩れ発生原因および責任糾明に精魂を込めた。だが、ソウル市調査団の調査でも空軍部隊には山崩れの責任を問うことはできないという結論が出された。
以後、ソウル市調査団は瑞草区、方背洞(パンベドン)レミアンアパートと田園の村・ヒョンチョン村などの災害原因として累積降水量飽和状態で事故当時に集中豪雨が降った点、排水路が不充分だった点などを挙げた。事実上、天災地変だという結論だった。
しかし被害住民たちは「瑞草区やソウル市の予防措置が不十分だったため」と主張してきた。昨年9月、台風コンパスで倒れた牛眠山の木々を片づけてくれと瑞草区に何度も要求したが片づけてはくれず、豪雨で流された木々が排水口を塞ぎ、そのために被害が拡大したということだ。住民たちは春川(チュンチョン)・密陽(ミリャン)山崩れ被害遺族と共に先月16日‘水害被害全国連合’まで設けた。一部住民たちは去る9月2日、瑞草区と国家を相手に1億3000万ウォンの損害賠償請求訴訟を提起した。国会のソウル市国政監査でも一部議員が昨年台風コンパスの影響で牛眠山に山崩れがあったが、ソウル市が山崩れマニュアルをきちんと用意していなかった点を批判した。
こうした中で出てきたパク・ウォンスン市長のこの日の発言は、一定程度、住民たちの主張に一理あることを認めたものと分析される。住民被害の補償と関連して少なくない影響を与えるものと予測される理由だ。更にはパク市長の水害防災対策をはじめとする住民安全政策の方向を垣間見せる内容でもある。
パク市長は牛眠山山崩れ被害を被った田園の村一帯の‘無許可住宅の住民たち’に対する対策も挙論した。彼は「人が死んだというのに、とにかくそこに人が暮らしているのに無許可だからと言っていて良いのか。来年が目前だというのに対策を急いで立てなければならない」と強調した。就任初日の去る27日、永登浦区(ヨンドンポク)の貧民街を訪ねた彼はこの日、貧民街の冬季火災予防対策準備も注文した。「貧民街では消防車が出動する前に状況が終わってしまったりもする。119出動と火災鎮圧も重要だが、予防が更に重要だ」とも語った。箱部屋や無許可住宅に頼っている‘零細庶民’に近づくという意思を示したものと見られる。
パク市長はこの日チェ・ウンギル消防災害本部長とイ・イングン都市安全本部長に「時間が迫っており思いどおりに予算を組める状況ではないが、(両部署に)最も大きな恩恵を与える」とし、災害対策を最優先視するという意向を示した。
オム・ジウォン記者 umkija@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/503369.html 訳J.S