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検察 2連敗…‘標的捜査’逆風に当たる

原文入力:2011/10/31 20:40(1397字)
キム・テギュ記者


‘わいろ’‘政治資金’ 1審全て敗れ
供与者たちの陳述翻意が‘決定打’


←裁判所は認定しない‘金渡し’去る8月29日午後、京畿道(キョンギド)一山(イルサン)東区のハン・ミョンスク前総理自宅前道路で検察とハン前総理の弁護団が現場検証を行っている。 写真共同取材団


裁判所が31日、‘5万ドルわいろ’事件と同様にハン・ミョンスク前総理の9億ウォン不法政治資金授受事件でも無罪を宣告した。検察は‘標的捜査’という批判を押し切りハン前総理に対する追加捜査に入ったが、核心人物の陳述翻意という類似状況を経ながら2連敗の苦汁を招いた。

ソウル中央地検特捜1部は昨年4月8日、ハン前総理に金を渡したと述べたハン・マンホ氏が経営する京畿道、一山のH建栄事務室を押収捜索した。 ハン前総理のわいろ容疑に対する1審宣告があるまさに前日だった。ハン前総理をわいろ容疑で起訴しておき、敗色濃厚だった検察が‘標的捜査’を敢行しているという批判が出てくるだけのことはあった。検察はしかし「今回は関連物証と陳述が確実だ」として自信を見せた。ハン前総理が1次捜査の時と同じように検察出頭を拒否し、ハン前総理に対する直接調査なしに同年7月 彼女を不拘束起訴した。


しかし検察は核心人物の陳述翻意という暗礁に出会った。ハン前総理に9億ウォンを渡したと検察で述べたH建栄代表ハン氏が昨年3月11日に開かれた2次公判で「無念にも奪われた会社を取り戻したい欲から、検察でハン前総理に金を与えたという嘘をついた」と明らかにしたのだ。1次事件のわいろ供与者として名指しされたクァク・ヨンウク前大韓通運社長が「ハン前総理に金を直接渡したのではなく、椅子に置いて出てきた」という陳述翻意と‘同様な形’だった。


その後、検察とハン前総理弁護団は、ハン氏のした陳述が真実に符合するかについてうっとうしい法廷攻防を行った。ハン氏が母親と刑務所で交わした対話内容が公開されるかと思えば、ハン前総理が金を受け取ったという京畿道、高陽市(コヤンシ)風洞の大通りで現場検証もなされた。検察は1審判決が下される前の去る7月 「陳述翻意に対する報復」という批判を押し切りハン氏を偽証容疑で起訴した。


検察はうっとうしい法廷攻防の中でも有罪を確信していた。核心人物であるハン氏が法廷で陳述を翻意したものの、彼の最初の陳述に符合する物証が多くあるということだった。捜査チーム関係者は「今回の事件でもし無罪が宣告されるならば、金品供与者が法廷で陳述を翻意すれば今後、腐敗事件は有罪を受けることが難しいという話になる」と話した。供与者の陳述に沿った捜査、しかし法廷での陳述翻意で無罪を宣告される‘ハン・ミョンスク ジンクス’に対する憂慮であった。


しかし裁判所は今回もハン前総理の手をあげた。強力な反発が予想された検察は「裁判所の無罪判断を受け入れ難いとし控訴する方針だ。細部的な内容は判決文検討の後に対応する予定」と多少淡々とした反応を見せた。


キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/503343.html 訳J.S