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"韓米FTAは‘乙巳勒約’より悪質な売国"

http://www.hanitv.com/index.php?depth1_idx=7&info_idx=99&after_idx=&after2_idx=&play_mvsid=2490&autoplay=true&pg=0

原文入力:2011/10/30 15:03(4277字)
キム・ドヒョン記者


ハニTV 特集 動映像‘乙巳条約が赤面するほど’
チョン・ドンヨン、チョン・ジョンベ、イ・ジョンゴル、イ・ジョンヒ、イ・ヘヨン、ハン・ホング、韓米FTA 辛らつ批判


時事問題に関心が高い小説家が韓米自由貿易協定(FTA)の問題点を暴く討論プログラムを作り話題を集めている。
去る28日から<ハンギョレ>インターネット放送‘ハニTV’を通じて放送中の‘乙巳条約が赤面するほど’という小説家 ソ・ヘソン氏が企画演出した3部作プログラムだ。

彼は国会で韓-米FTA再協議批准同意案処理を巡り与野党対立が激しくなり始めた去る24日、民主党チョン・ドンヨン、チョン・ジョンベ、イ・ジョンゴル議員、民主労働党代表イ・ジョンヒ議員、ハン・ホング聖公会(ソンゴンフェ)大教授、イ・ヘヨン韓神(ハンシン)大教授など政界・学界要人6人をソウル、麻浦(マポ)のインターネット放送会社<ラジオ21>に呼び集めた。 ソ氏は企画・演出と討論プログラムの司会までを引き受けた。


 "普段からよく知っている方々なので交渉には大きな困難はありませんでした。出演しなければ人間関係が切れるとして討論する以前からあらかじめ話しておきましたから。"


FTAという複雑な主題、出演者の面々、2時間30分に及ぶプログラムの長さを考えればすぐにうんざりといいう感じもする。


しかしプログラムの題名‘乙巳条約が赤面するほど’が暗示するようにこのプログラムは意外におもしろく見られる吸引力を提供する。この頃、都で話題になっているインターネット放送<私はセコい>を聞くように、辛らつさの中にも溌剌とした討論が展開する。


盧武鉉政府の時から<ハンギョレ>等に言論寄稿文を通じてFTA問題点を指摘してきたというソ氏は「大学で講義の時間にFTAについて話してもよく分からないという反応が多いです。それで可能な限りやさしくおもしろくしてみることにした」と語った。韓-米FTA協定文がどれほど主権侵害条項が多いのかを暴き、国民の怒りを組織するために既存放送の討論プログラムとは違い「一方的な討論プログラムを作った」ということだ。


それで出演者には「率直に全部話して欲しい。全部知っているのに嘘をついてはいけない」と注文もした。
それでも笑って騒ぐ雑踏放送水準に留まりはしない。優れて新しい内容はないがFTAに関心がなかったり、ひどく複雑で分かろうとしなかった人々がプログラムを見るならば自ずから問題の深刻性を認識できる。


チョン・ドンヨン民主党最高委員は去る2007年、野党の大統領候補出馬当時FTAに対して賛成の立場を明らかにした‘原罪’について冗談調に「当時(参与)政府と与党に参加した要人が数百人いたが、私だけが非難されているようだ」と話し始め、一座を笑わせた。彼はハン・ホング教授が2007年12月19日の大統領選挙投票日、あなたが当選していたとすればどのように話したかと真顔で質問を投じるや「痛い質問ですね」と応じながらも「お恥ずかしい」と反省の意を示した。


 「あれから9ヶ月後、ウォール街が崩れるのを見ながら、9ヶ月後には断崖絶壁を見れなかったんだな、鳥肌が立つ思いだった。2008年金融危機は私に目を開かせる契機になった。当時、私は米国の田舎大学にいたんだけど、その衝撃のために眠れない夜が何度もあった。だから失敗したんだな、反省の契機があまりに遅かったわけだ。もっと以前に悟っていたら参与政府ももう少し国民に愛されただろう。私の問題意識不足を恥ずかしく思う。」


彼は「チョン・ジョンベ議員がFTAに反対してハンスト座り込みをした時、慰労訪問をしたことがあるが、率直に言って‘断食して死ぬつもりなのか’と思い理解できなかった」と告白し「しかし、今考えれば私も一緒にハンストするべきだった」と打ち明けた。


彼は「FTAが‘韓-米間自由貿易を拡大する’という目的にするなら、そこまでは認めるが米国通商代表部が韓国の法と制度、慣行を変えることを目的とすることを明確にしている」とし「これは乙巳保護条約と似ている」と韓-米FTA締結に反対の立場を明確にした。


ハンスト座り込みをしながらFTA批准締結に反対する立場を表明したチョン・ジョンベ議員は‘(法務)長官だった時、なぜ積極的に反対できなかったのか’というハン・ホング教授の逆攻勢に「私も詳しい内容までは分からなかった」と応じながらも、それでも問題の深刻性を知ってからは大統領に報告し問題条項を修正したと釈明した。


「長官在職時期にある課長が訪ねてきた。FTA協定文11章に大きな問題があるということだ。ISD(投資家 対国家提訴権。投資家が世界銀行グループの国際投資紛争調整センターに提訴できる権限)問題であった。 それで地球の裏側にいる検事と民主弁護士会弁護士にあまねく尋ねると同様に問題があると言い、2006年7月に大統領が参加するFTA関係長官会議の時にその問題を提起した。」


当時、盧武鉉大統領はチョン長官の報告を受けた後「法務長官の問題提起があるので、この問題について経済副総理の責任の下に関係部署の人々でTFを作り問題解決策を作れ」と指示したとチョン議員は主張した。チョン議員は「その後、私が長官職を辞め、後続措置がどうなったのかはよく分からないが、当時キム・ヒョンジョン通商交渉本部長が国会でISDの弊害について直したと報告したと理解している」と話した。


しかし、イ・ヘヨン教授は「問題になった点が修正された部分はあるが、その後の再協議過程できちんと直さなかった」と主張した。彼は「米国の投資家が韓国企業に対し1株でも持っていれば韓国政府を相手に訴訟が可能な殺伐たる話」とし「例えば各種事業の許認可権を持っている韓国の地方政府が、廃棄物事業に対して許認可を下ろさない時、米国資本は期待利益に反したとして訴訟を提起できる」とその深刻性を吐露した。彼は「米国に対しても私たちが州政府を相手に訴訟提起できなければおかしいが、韓-米FTAには米国州法は抜けている」として弱点を指摘した。


米国とFTA協定を結んだオーストラリアはこの部分を削除したと明らかにしたイ教授は「当初ISDは韓国官僚が入れようと主張して入れたものだが、世界は公平だと信じる人がいる」と皮肉った。


イ教授は「韓米FTAは交渉ではなく、米国通商法を移植させるためのものだ。米国の、米国による、米国のためのFTA」と主張した。


彼はFTA交渉結果が不公平に進行されたという代表的事例として、韓国の義務条項の不均衡を指摘した。


「協定文は英語を正本として作成されたが、韓国政府が必ず履行しなければならないshall表現が55ヶなのに比べ、米国は7ヶに過ぎない。韓国政府で義務条項を履行しなければ容赦しない。米国とFTAを結んだオーストラリアは米国に比べて0.8ヶの比率に過ぎない。”


イ・ジョンゴル議員は「米国の法と制度が入ってくれば韓国が発展すると信じるのが韓国官僚らの考え方」と皮肉った。


ハン教授は「親日派らも先進制度を輸入し富国強兵を主張した」と相槌を打った。


イ・ジョンヒ議員は「通訳を置かずに英語で交渉を進行し、協議過程を盛り込んだ協定文正本も英語で作成された」とし「ハングル本まで翻訳ミスが多いという点に悔しさを爆発させた。」「(300個所余りを越える)翻訳ミスのために国会に提出されたFTA批准同意案が3回も提出されたが、3回目のものは内容がとても難しく私も読めなかった。 両国間の法体系が違うのに英語だけで会議が進行され協定文が作成されたために協定文がとても難しい。」


弁護士出身でソウル大法科入学当時、女性首席を占めるほどの才媛である自身でさえ読めないほどのめちゃくちゃさということだ。
イ教授は「300個の誤りの中で100個程度は単純なミスだが、政府部署の名前を誤って書いた致命的誤りをした部分もある」としつつ「単純ミスは国際法的に直すことができるが致命的ミスは再協議をしなければならない」と指摘した。


チョン議員は長官在職時期に当時、英語がとても上手いキム・ジュンギュ法務室長(前法務長官)が自身にした話を紹介した。当時、キム室長は「いくら我が国の外交官が英語をよくできるからと言って会話で合意した後に文書を作成する時には途方もなく被害を受ける。 50対50で交渉したとしても英語で草案を作成する過程で20%は損害をこうむる」と英語で進行された協議過程を叱責した。


ハン教授は英文正本とハングル翻訳本を合わせて1480ページに及ぶ協定文の複雑多岐性とでたらめ翻訳に対し「乙巳条約はとてもわかりやすくミン・ヨンファンなど愛国の志士が悲憤慷慨して自決したとすれば、韓-米FTA協定文はとても難しくて一般の人たちは深刻性を理解し難い」とし「目を開いて鼻を切られるためにしているのではないか」と批判した。


ソ・ヘソン氏は「韓米FTAは江華島(カンファド)条約から庚戌国恥条約に至るまで日帝と結んだ条約に比べても弱くないと思う」とし「むしろFTAの方が一層不穏だ」と指摘した。 それほど主権侵害が重大だという主張だ。「乙巳勒約が赤面するというタイトルの代わりに乙巳条約が赤面するというタイトルを使った理由もここにある。」 彼は「米国とSOFA協定を結んだ国は80か81ヶ国あるがFTAを結んだ国は大部分が弱小国だ。二つの協定を合わせれば植民地協定とどこが違うか。古典的意味の植民地ではなく経済主権が完全喪失されることだ」と話した。


最近、暴露専門サイト ウィキリークスに登場する韓国外交官吏たちの実態も俎上に上がった。イ教授は「ウィキリークスを見て驚いた。駐韓米国大使館が報告した電文を見れば、あちこちにcontactsという単語が出てくる」と話した。ハン教授は「李完用(イ・ワンヨン)を父親として仕える人が多いようだ。李完用の何が悪いかと考える人々が増えている」と辛らつに皮肉った。


キム・ドヒョン先任記者 aip209@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/503081.html 訳J.S