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電話投票 1億通 超えた 済州道は毎日‘通話中’

原文入力:2011/10/02 22:12(1489字)


‘世界7大自然景観’選定イベントが何だって…
公務員1人当り一日300~500通
"電話不通" 住民 抗議
道当局は "成長動力 確保期待"


←済州道(チェジュド)の随所に世界7大自然景観選定電話投票参加率を高めるための投票用電話機が設置されている。 写真は先月29日、西帰浦市(ソギポシ)、如美地(ヨミジ)植物園入り口に置かれている電話機. 特別取材班


日曜日の2日午前、済州道庁玄関では警備警察が‘世界7大自然景観’自動開票機をこまめに押していた。 去る6月上旬に設置されたこの機械はタッチスクリーン方式なので画面を押すだけで自動投票できる機械だ。玄関で勤務する警備警察官の主要業務は投票だ。

済州道がスイス‘ニューセブンワンダース財団’の世界7大自然景観選定投票に異常なまでに行政力を注ぎ込んでいるという指摘がある。2007年インターネット・電話投票を通じて‘新世界7大不思議’を選定・発表し注目されたこの財団は2009年7月21日に発表された世界自然景観候補地28ヶ所を対象に来る11月11日まで7ヶ所を最終選定するイベントを進行している。

済州道の最近資料を見れば2月1日から9月13日まで済州道と行政市(済州市・西帰浦市)公務員たちの電話投票件数は7300万件余りに及ぶ。公務員たちを促し1人当り一日300通程度かけるように一ヵ月にわたり継続している。

締め切り日が迫り電話投票目標量はより一層高まった。道庁と市庁の一部の室・局では職員1人当り500回を目標に電話投票に没頭し電話不通嘆願も出ている。移動式コイン投票機と専用電話も開発され主要観光地などに設置された。道庁と行政市庁の一部事務室では自動で電話投票ができるよう連結したまま退勤している。夜中にも電話投票がなされるということだ。

全国公務員労働組合済州地域本部のある幹部は「数日前に電話投票が1億件を越えたと理解している」と話した。電話投票1件当たりの料金が198ウォン(付加価値税含む)であり電話費用だけで198億ウォンかかったわけだ。

民間団体による投票のための電話費用寄託運動も広がっている。投票費用を出すとしてKTが寄託者や団体の代わりに投票し料金告知書を渡す方式だ。一部学校では貯金箱を設置し電話費用寄託のためのコイン募金まで行っている。

済州道がこのように世界7大自然景観選定に没入する理由は観光広報とブランド価値の上昇、経済的効果を考慮する時、済州道の未来がかかっていると見ているためだ。 済州道関係者は「選ばれれば済州を訪れる外国人観光客が増加し、地域経済の成長動力が確保されるだろう」と期待した。プ・マングン世界7大自然景観選定汎道民推進委員長も「済州の7大自然景観挑戦は4年ごとに開かれるオリンピック誘致以上」と話した。

こういう‘異常熱気’の中で選定を主管する財団の公信力や公正性に対する問題提起は埋もれている。創造韓国党イ・ヨンギョン議員は「すでに済州道は世界で初めてユネスコ生物圏保全地域、世界自然遺産、世界地質公園など自然環境分野の3冠王になったところであり、それを積極的に広報し知らせることが優先」としながら「痛快!金先達のような天才詐欺商人にわが政府がもてあそばれているのではないか憂慮の恐れがある」と指摘した。

特別取材班

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/498879.html 訳J.S