原文入力:2011/09/30 19:30(994字)
チェ・ウォンヒョン記者
日本の鎌仲ひとみ監督 韓国で作品上映…「少量被爆も危険」
←日本のドキュメンタリー監督の鎌仲ひとみ監督
「放射能汚染に国境はありません」
もし福島原子力発電所事故を、単に海の彼方の隣国で起きた不幸なこと程度に感じているとすれば、日本のドキュメンタリー監督の鎌仲ひとみ(写真)が聞かせる話に耳を傾ける必要がある。彼女は12年かけて「ヒバクシャ 世界の終わりに」「六ヶ所村ラプソディー」「ミツバチの羽音と地球の回転」など、原子力の隠蔽された真実を掘り起こす3編のドキュメンタリーシリーズを作った。
27日から3日間、梨花女子大学女性神学研究所が主催した「原子力と民主主義」シンポジウムに参加した鎌仲は29日、自身の作品「六ヶ所村ラプソディー」を上映し、観客たちと対話をした。
今年3月の福島原子力発電所事故は、政府や官僚、企業などが絶えず繰り返してきた「原子力発電所は安全だ」という神話を崩した。鎌仲は「それでも原子力をずっと使おうと思う人々は『少量なら放射能被爆は人体に無害だ』という新しい神話を作っている」と批判する。しかし、彼女は最近の日本社会の変化に希望を持っている。全国各地で広がっている反核集会に参加するのに忙しい彼女は、「福島事故後に日本人全体が被爆者になってしまったかのよう」で、「過去には『原子力発電所反対』という話をしただけで冷遇していた人々が、次第に『何かをしなければならない』という切迫した心情で立ち上がっている」と話した。全世界に「内部被爆」被害者が多いという事実とその危険性を正面から扱った彼女の2003年作「ヒバクシャ」が再度上映され、多くの人々が新たに衝撃を受けていたりもする。
彼女は原子力で利益を得る勢力が組織した巨大な「プロパガンダ」に対抗し、絶えず真実を伝えて人々と対話することが、ドキュメンタリー監督としての天命だと話す。
「原子力はすなわち民主主義の問題です」。鎌仲は「生命全体を威嚇する原子力の真実を知り、それを拒否して持続可能な人生の方法を探そうとする人々の行動が、すなわち民主主義を実現すること」と強調した。
文:チェ・ウォンヒョン記者 circle@hani.co.kr
写真:キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/498771.html 訳 M.S