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個別企業の問題を越え整理解雇の乱発を食い止めなければ

キム・グァンス記者(1342字)

登録:2011/07/31 21:44

←クレーン籠城キム・ジンスク指導委員

チョ会長、帰国して責任を負うべき
私でなく釜山市が第3者介入

「整理解雇・非正規職のない社会のための第3次希望のバス」参加者達の支持・連帯訪問を受けたキム・ジンスク(51)全国民主労働組合総連盟釜山(プサン)本部指導委員は、31日<ハンギョレ>との通話で「14年余り、韓国社会に広く拡散した“整理解雇と非正規職雇用の乱発”にブレーキをかけるまでは降りて行かないつもりだ」と話した。 彼女はこの日で207日目、釜山影島(プサンヨンド)区の韓進重工業影島造船所内船舶クレーンの高さ35mの運転席で、整理解雇撤回を要求して高空籠城中だ。

-韓進重工業の整理解雇問題をどのように解決すべきだと見るか?

「1997年12月に国際通貨基金(IMF)から救済金融を受けて以来、この14年間に整理解雇が相次ぎ 非正規職雇用が乱発されている。 財界と使用者側は整理解雇という名目で不当解雇を日常的に行いながら、その一方で社内下請け・委託・派遣など非正規職雇用ばかりを拡大してきた。こうした現実を変える契機を作り出すまでは、決してクレーンから降りて行かない。韓進重工業整理解雇問題は個別企業の問題を越えている。」

-命を担保に極限的な闘争を行なっているという見解があるが。

「整理解雇に対し労働界はまともに闘って勝ったことがない。今回だけはどうしても勝ちたい。 整理解雇を何のためらいもなく乱発する現実をそっくりあらわにして見せてくれた事件が韓進重工業の大量整理解雇だからだ。」

-いつ降りてくるのか?

「整理解雇が撤回されれば降りて行く。 チョ・ナムホ会長が逃避性外遊を中断しなければならない。」

-希望退職を拒否したまま整理解雇された94人が復職すれば籠城を解くのか?

「整理解雇者170人のうち76人が希望退職したということが事実かを確認した後、全国金属労働組合と協議して決める。」

―韓進重工業側はキム指導委員の高空籠城を第3者介入だと主張しているが。

「私は韓進重工業の前身の会社で解雇され唯一復職出来ずにいる解雇労働者であり、韓進重工業労組が加入している民主労総釜山本部の指導委員だ。 私はまぎれもない当事者だ。むしろ釜山市が、会社側に肩入れし第3者介入をしている。」

-“希望のバス”の訪問に、一部の釜山住民と保守団体が反対しているが。

「もし韓進重工業の労働者が闘争しなかったら、韓進重工業は釜山を去ろうとしただろう。希望のバスの参加者を無条件にアカ呼ばわりするのではなく(訳注:“希望のバス”に反対して釜山に集まった保守団体「オボイ(父母)連合」の会員たちは、オボイ連合で講演した講師から聞いたとしてそのようなアカ攻撃を行なった)、韓進重工業の経営陣が整理解雇をした理由を冷静に推し量ってみるべきだ。」

釜山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/489795.html 訳A.K