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‘水浸し’江南(カンナム)、ビルディング新築増えて下水管過負荷の可能性

原文入力:2011/07/27 22:13(1837字)

江南(カンナム)浸水被害 なぜ起きるか
昨年6月の豪雨の時も江南駅近隣道路の排水問題で浸水
環境団体 "雨水を下水管に誘引する施設が問題かも"

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27日午前、中部地域に集中豪雨が降り注ぎ、ソウル 江南・瑞草(ソチョ)・冠岳区(クァナクク)一帯が水浸しになった。特にオフィスビルの密集地域である江南駅・大峙(テチ)駅・宣陵(ソンヌン)駅付近の道路が浸水し会社員の出勤は修羅場と化した。

この日朝8時頃、ソウル地下鉄2号線江南駅交差点~教大駅交差点など江南大路一帯は水に浸った。地下鉄3号線大峙駅交差点はおとなの腰まで水が満ち、地下鉄駅舎出入口が封鎖され、午前9時頃から電車が3時間あまり停車しなかった。午前10時を過ぎて盆唐(プンダン)線、道谷(トゴク)駅・宣陵(ソンヌン)駅の線路が水に浸り水西(スソ)~宣陵(ソンヌン)間の列車運行が午後4時まで中断された。冠岳区、道林川(トリムチョン)も氾濫し新沙洞(シンサドン)住民20人余りが付近の教会へ非難し、地下鉄2・4号線 舎堂(サダン)駅も午前一時に出入りが統制された。

電気供給の中断事態も江南地域に集中した。 韓国電力公社関係者は「瑞草・江南・方背側の低地帯に位置したアパート・ビルディング・商店街の電気が切れた状態」として「建物の地下にある受電設備が浸水したことが原因」と説明した。江南駅地下商店街も電気が切れ、商人は商売をたたんで家へ帰り、瑞草洞(ソチョドン)KTビルディング、大峙洞(テチドン)の銀馬アパートなども停電した。 特にこの日午前には銀馬アパートで清掃夫として働くキム・某(65・女)氏が停電した地下室に水が充満していることを知らずに入り感電で亡くなったと消防署関係者は明らかにした。

江北(カンブク)よりは江南(カンナム)地域にさらに多くの雨が降り、浸水被害が大きくなった。気象庁によれば午前9時までに降った雨は冠岳区296.5㎜、江南区242㎜、瑞草区241.5㎜で、江北区(カンブック)(113㎜)や鍾路区(チョンノグ)(116㎜)降水量の二倍を越える。この日午前、冠岳区には時間当り最高111㎜の記録的な豪雨が降り、江南区は最高72㎜、瑞草区は86㎜の降水量を記録した。

しかし専門家たちは今回の事態を豪雨のせいだけにすることはできないと指摘した。ソウル市の治水政策が問題だということだ。パク・チャングン市民環境研究所所長は「ソウル市に敷設されている主要下水管路は時間当り75㎜の降水量に耐えられるように設計されている」として「雨が多く降ったことを勘案しても都心地で水が人の腰まで浸かる現象は話にならない」と明らかにした。江南駅周辺の商人は昨年から降水量が多い度に浸水が続いているとし、ビル新築などが排水に影響を与えているのではないかという疑問を示した。ヨム・ヒョンチョル ソウル環境運動連合事務局長は「下水管路が詰まっていたり雨水を下水管路に誘引する路面排水施設が不足している可能性がある」として「2001年に江南が水に浸った時、こういう部分が原因として議論された」 と話した。これに対して瑞草区庁関係者は「去る6月の豪雨の時も江南駅近隣道路が浸水し排水に問題があると見ている」として「下水管路がきちんと設置されているかなどを確認する調査の着手をソウル市と合意した状態」と明らかにした。

ヨム・ヒョンチョル事務局長は「ソウルで水を通さない不透水層の比率が2009年基準で47.7%だが、ソウル市には山岳と河川が多く都市面積だけで調べてみれば不透水率が85%に達する」として「こういう都市化が最も極端になされたところが江南」 と指摘した。 イ・ユナ生態建築研究所所長は集中型水管理システムを分散型に変えなければならないと主張した。イ所長は「道がコンクリートやアスファルトで舗装されており雨が降れば水が流れられるところは下水口しかない」として「気象異変による豪雨に備えて雨水を臨時に保存て被害を減らせる貯留施設の設置が必要だ」と話した。

パク・ヒョンジョン記者 saram@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/489353.html 訳J.S