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PD手帳 製作スタッフ 査察 波紋…こっそりと机の中まで漁る

原文入力:2011/07/27 22:32(2189字)

MBC‘PD手帳’担当部長、製作スタッフを‘査察’論難
労組 "夜中に事務室に入ってきてPD(ディレクター)たちの机の中まで漁った」「監視のためにストレスを受けたディレクターたち、精神科の相談を受けることも」

←文化放送 時事プログラム<PD手帳>の一場面

文化放送(MBC)<PD手帳>担当部長が<PD手帳>製作スタッフにわからないようにこっそりと製作スタッフの机の中まで漁り、取材過程などを調べていたことが明らかになり波紋が生じている。一部のPDは担当部長が「PDたちのノートパソコンをのぞき見して机を開けてみることが多い」と証言しており、今回の事件が‘<PD手帳>査察波紋’に拡大している。

今回の事件は全国マスコミ労働組合文化放送本部が去る19日に発行した労報を通じて初めて明らかにされた。この日発行された労報の内容を総合すれば、キム・チョルジン<PD手帳>担当部長は、去る3月に部長として赴任した後、PDが取材に出て行った以後にPDたちの机の上に置かれた文書などをいじくりまわし、さらにノートパソコンまで覗き見た。労組は「これら文書に取材計画などが含まれていた」と主張した。

労組は「キム部長が具体的にK、N、D3人のPDたちの机を検索したことがあり、RとM PDの机の上の紙などをかき回した。B PDも敏感な内容を取材しようとするとすぐにキム部長が彼の机の上の書類を漁った」と暴露した。労組はまた「一度はキム部長がすべての製作スタッフが退勤した夜中に事務室に入ってきてPDたちの机をいっせいに漁ったこともある」と付け加えた。

このために 「一線PDは担当作家に荷物を預けた後に退勤し、作家たちも席を外す時はメッセンジャーをログアウトしたりノートパソコンを閉じて出ている」と労組は伝えた。

PD手帳のある製作陣は<ハンギョレ>との通話で最近のPD手帳内部の雰囲気を詳しく伝えた。彼は「キム部長が過度に製作スタッフを監視するのでストレスを受けたPDが精神科の相談を受けたことがあり、あるディレクターはキム部長の話が出てきただけで手を震わせ不安を感じている。PDが再びどこ転出させられるのではないかという恐怖に陥っている」と話した。

こうした事実が知らされるや労組は最近キム部長にPDたちの机を検索したことがあるか直接尋ねた。キム部長はその席で「あるPDの机を見たが休職届けが置かれていて‘休職するのか?’と思い、ふと休職届けを持ってきた。机を検索したとうのもひょっとしてタバコ一本とライターをもらおうかぐらいの考えでしたこと」と釈明した。

しかし、キム部長は27日<ハンギョレ>との通話で「<PD手帳>製作スタッフの取材内容を調べてみるために机などを調べたのは事実」と認めた。キム部長は「PDがどんな内容を取材をしているのか、きちんと報告しないのでやむを得ず机の上に置かれた‘撮影キューシート’(Cue-Sheet・進行台本)を調べた」と説明した。キム部長はまた「査察とは話にならない。担当部長として製作スタッフがどんな取材をするのか知るべきではないか。机を検索したという形で表現しないでほしい」と話した。

これに対して<PD手帳>のある製作陣は「どんな素材を捉えて取材しているかは常に部長に報告しているが、キム部長は撮影構成案までいちいち報告しろと言っている」と反論した。また、彼は「取材アイテムを報告しようとすればキム部長は退勤してしまったり、週末に電話すれば電話しないでくれと言うなど、部長としての役割をきちんと果たさずチーム員たちの不信感が強い」と伝えた。

労組はキム部長が査察関連疑惑を強く否認しており、事務室のCCTVの公開を会社に要求している。文化放送時事教養局の時時TVは10日間程度の分量まで記録でき、以後は自動で新しい録画内容に置き換わるため既存の記録は消されることが分かった。現在7月12日から21日まで10日間の記録が残っているが、労組は会社にこれ以上の録画を中止して欲しいと要求した状態だ。
ユン・キリョン時事教養局長は「ひとりを相手にCCTVまで確認するのは人権侵害」としてひとまず労組の要求を断った状態だ。

カン・ジウン マスコミ労組文化放送本部事務局長は<ハンギョレ>との通話で「会社がPD手帳のPDたちに強制発令状を出すなど、PD手帳潰しに出たのに続き、製作スタッフ査察疑惑まではじけて、このようなすべての疑惑をもみ消そうとしている。 我々はこの査察行為の背後に経営陣がいるという疑いを持っている。そうでないならば労使が共に参加し真相を糾明しよう」と要求した。

波紋は大きくなっている。文化放送PD協会は27日 声明を出し 「強制人事措置とアイテム検閲論難に続き、査察疑惑まで起きているこの現実にみじめさを感じながら、今 会社がこの疑惑を処理する過程に深刻な問題があるということを指摘せざるをえない」と批判した。

ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/489297.html 訳J.S