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‘お年寄りの足’農村バス 足縛られるか

原文入力:2011/07/20 23:11(1488字)
チョン・ジンシック記者、パク・イムグン記者

オイル価格暴騰で走れば走るほど赤字…一部 運行中断
代替交通手段のない住民 バス来なければ子供たちの学校は…

←5日市の日だった去る15日、忠南(チュンナム)扶余郡(プヨグン)、扶余邑(プヨウプ)畜産協同組合前の停留場で買い物をした住民たちが家へ帰るため農漁村バスを待っている。この日、一時間ほど停留場で待っていた住民たち大部分が六十を遥かに越えた老人たちだった。 扶余/チョン・ジンシク記者 seek16@hani.co.kr

全北(チョンブク)、扶安郡(プアングン)の山間僻地を巡って運行する農漁村バス40台余りが去る18~19日、止まった。 扶安郡が観光バス10台余りを代替投入したが、歳を召した老人たちと幼い子供たちは外出と登下校に大きな不便を被った。
シン・ファンチョル(72・扶安郡、辺山面(ピョンサンミョン))氏は 「町の病院で治療を受けて帰るのに蒸し暑さの中で3時間以上もバス便(代替バス)を待たされた」 として 「急いで帰りたくて直行バスで格浦(キョクポ)まで行き、そこからタクシーに乗って村に戻るのにタクシー代に4000ウォンもかかった」 と不満を爆発させた。 扶安郡の農漁村バスが止まったのは運営業者であるセマングム交通・扶安スマイル交通の労組員が1人当り800万ウォンを越える未払い賃金の支給などを要求して運転台を離れたためだ。

郡部農漁村地域を主に運行する全国の農漁村バス業者は昨年末現在101ヶ所で、2006台のバスを4181路線に投じている。バス1台あたり2路線以上を走り、高齢層が大部分である農村住民たちと児童たちを乗せて走る‘毛細血管’のような役割を果たしている。 このバスの利用客は1台当たり一日平均120人余りに過ぎないが、このバスが運行を止めれば、別にこれといった代替交通手段がない高齢の農漁村住民たちと児童たちは足止めをくうほかはない。

5日市が立った去る15日、忠南、扶余郡、扶余邑の畜産協同組合停留場で家に行く農漁村バスを待っていたイ・ポンウ(74・扶余郡、林川面)ハラボジは農漁村バス運行が中断されるかも知れないという便りに「心配でいっぱい」と語った。 「政府が支援しなければバス会社はみな潰れる。バスがなければ私たちはどうすればいいのか。」二日間、農漁村バスが止まった全北、扶安では来ないバスを待つ農繁期の農民たちの胸が煮えくり返った。

だが、農漁村バス企業等は深刻な経営難で運行縮小・中断はもちろん破産の危機に追いやられている。農漁村地域の乗客減少に加え、オイル価格の暴騰、人件費上昇まで重なった‘3重苦’のせいだ。

忠南、舒川郡の舒川旅客が先月30日、一日間 バス運行を全面中断したのも赤字累積に加え、最近急上昇した燃料費負担のせいだった。扶安・舒川 二ヶ所共に基礎自治団体がオイル価格上昇分補助などを約束し急場はしのいだが、臨時方便に過ぎないのが実情だ。

農漁村バス企業等は「バスを走らせるほど赤字が出て、死ねないから生きているようなもの」とし「格別の対策が一日も早く用意されないならば運行縮小・中断事態が一気に弾ける」 と口をそろえる。

大田(テジョン)全州/チョン・ジンシック、パク・イムグン記者、全国総合 seek16@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/488272.html 訳J.S