原文入力:2011/06/30 22:12(1710字)
イ・スボム記者
忠南・慶南道議会でブレーキかかる
京畿道では“ギブ アンド テイク”ビッグディールも
「異見は増えたが地方政治の肥やし」
少数与党に多数野党の地方政府“ねじれ”
昨年の6・2地方選挙は各地で自治体長の所属政党と地方議会の多数党が互いに異なる構図を作り出した。こういう地方自治体で自治体長と議会はこの1年間、時にはぶつかり合い、時には協力し合って地方自治の内容を満たしてきた。両者が最も激烈にぶつかった地点は6・2地方選挙当時の最大争点だった無償給食問題であった。
自治体長の所属政党と地方議会の多数党とが別れた代表的な地域はソウル市と京畿(キョンギ)・忠南(チュンナム)・江原道(カンウォンド)だ。無所属自治体長が当選した慶南(キョンナム)と済州(チェジュ)も事実上似た構造だ。 これはすなわち自治体長の主要政策や力点事業が議会の壁を越えることが困難な構造であることを意味する。 政党により、自治体長の政治的見解の差により、摩擦が生じざるを得ない。
オ・セフン ソウル市長とソウル市議会は“一本橋の上でぶつかった”と表現するほかないような時間を過ごした。 民主党が掌握した市議会は昨年末、市の予算案の中で3700億ウォン程の予算を削減した。そして代わりに小学校無償給食費695億ウォンを新しく組んで低所得層のための福祉予算は増やした。 これは民選4期の時 “牽制なき権力”を享受していたオ市長(訳注:民選4期選挙ではソウル市議会議席の圧倒的多数をオ市長と同じハンナラ党が獲得した)と市議会の間の葛藤を呼んだ。
オ市長は6ヶ月以上にわたり議会出席を拒否し対話を断絶した。市議会は“民意を無視した傲慢さ”と言ってオ市長の言動を批判した。 オ市長の重要事業の漢江ルネサンス事業などを“大統領選出馬のための業績積み事業”としてブレーキをかけ、対立と摩擦は続いている。
似た構図の京畿道(キョンギド)の風景はちょっと違う。 キム・ムンス京畿道知事は民選4期の時“無償給食は政治的ポピュリズム”と非難した。 昨年(地方選挙を通して)131席のうち民主党が76席を占めた京畿道議会との間に葛藤が予想された。 しかしキム知事と道議会は無償給食の代わりに親環境給食と名前を変えた妥協案を作り出し、国際ボートショー・国際航空展のようなキム知事の重要事業推進にも制動をかけはしなかった。 “ビッグディール”が成功したわけだ。
民主党アン・ヒジョン知事が選出された忠南(チュンナム)では、自由先進党が道議会を掌握した。 道議会はアン知事就任直後から公約事業の無償給食にブレーキをかけた。 昨年9月、道議員32人が署名した親環境無償給食推進特別委を構成する決議案が自由先進党議員が過半の運営委員会で否決された。 道議会は忠南道の無償給食支援金分担率を調整して関連予算を可決したが、アン知事の重要事業である“参加と疎通委員会設置”をはじめとして忠南(チュンナム)社会福祉財団設立のための委託予算、多文化家庭幼児無償保育料支援予算などを否決したり全額削減した。
ハンナラ党道議員が多数の慶南道(キョンナムド)議会は、無償給食関連予算案で今年慶南道負担額の235億ウォンの中で85億ウォンを削減した。 このために邑・面の中高生3万7000人が無償給食から除外された。 ひとまず無償給食は施行されたが、キム・ドゥグァン慶南道知事の事業構想は支障をきたした。
ユ・ジンスク培材(ペジェ)大教授(政治学)は「自治体長の所属政党と多数党が一致していた時よりは異見と葛藤、牽制が増えはしたが、これは長期的には議会発展の土台になり地方政治の民主化を成し遂げる契機となり得る」と話した。
城南(ソンナム)、大田(テジョン)/キム・キソン、ソン・インゴル記者player009@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/485364.html 訳A.K