原文入力:2011-03-29午後10:06:57(1769字)
国策事業 言葉変え…大統領が‘葛藤中心’
東南圏新空港計画 票を意識し政治的接近
4回 先送りし混乱拡大
世宗市・医療複合都市も政策揺れて反発を買う
イユ・チュヒョン記者、ファン・ジュンボム記者
←李明博政府 国策土木事業 葛藤
政府の東南圏新空港建設白紙化方針が可視化し、空港誘致を望む地域の反発が強くなる中で、この間 各種国策事業で露見した李明博政府の‘葛藤調整失敗’が再び批判を受けている。
現政権が大規模地域開発事業とそれにともなう葛藤を扱う方式には一定のパターンがある。我慢がならなかったり、別段やる意志のない事業は言葉を変えたりむやみに先送りする一方で、大統領の意向が強い事業については市民団体・野党がいくら反対しても強行するということだ。その渦中で地域葛藤、与野党の極限対立、政府に対する信頼喪失など、国民が払った‘社会・政治的費用’はそのたびに積もった。
東南圏新空港は‘MB式遅延戦術’の失敗作だ。政府は2009年、妥当性調査を経て新空港建設地域を発表すると言ったが4回も延期し葛藤をより一層拡大した。国会 国土海洋委員会所属のキム・ジンエ民主党議員は「2009年に大統領府が適切な手順を踏み結論付けていたならば社会的費用がこれほど大きくならなかったろう」とし「地域票を貰うために土木ロト事業を行った」と話した。与党のある関係者は「大統領府内で2010年6・2地方選挙を考慮して東南圏新空港発表を先送りしなければならないという声に力付けられ決定が遅れた」と話した。
10ヶ月以上にわたり政局を揺るがし失敗に終わった行政中心複合都市(世宗市)修正企図は言葉変えの代表作だ。与党要人らの話を聞いてみれば、イ大統領は大統領候補の時から参与政府の政策を引き継ぎ世宗市を建設するという話はしたが、内心では就任すれば必ず修正するという考えだったという。だが、イ大統領は就任後 1年半を越えた2009年9月、チョン・ウンチャン国務総理の口を通じて修正論を流し自らは口を閉ざしていたが、その年の11月になって世宗市原案中断を公式宣言した。科学ビジネスベルト(科学都市)の場合には大統領職引継ぎ委員会時には忠清圏に建設するという計画を組んだが、多くの地域で科学都市誘致を望み競争になると放送座談会で「公約集にあった内容ではない」と話し忠清圏の反発を自ら招いた。
大型国策事業に対して「政治的アプローチはしない」という大統領府の公式説明とは違い、実際には大統領府が徹底的に政治的論理に従っているという批判が出ている。先端医療複合団地は本来 競争力がある最適地1ヶ所だけを選ぶ計画だったが忠北清原の五松と大邱の2ヶ所を選定した。大邱地域のある議員は 「人材供給問題、需要不足・分散などで効率性が大きく落ちることになった」として 「審査会議録を見れば大邱1等、江原原州2等、忠北五松3等であったのに、2等の原州を落とした事実が明らかになる。票を考慮して決めたことが明らかだ」と話した。原州の脱落は去る6・2地方選挙で江原道の選挙争点に浮上し民主党候補の当選に決定的役割をした。
だが、政府は4大河川事業に対してだけは、どれほど反対の声が大きくとも国民の‘表情’すら見ずに押し切った。あらゆる便法を使い環境影響評価、経済的妥当性分析など国策事業に必ず必要な手続きも踏まなかった。イ・ハンク ハンナラ党議員は「東南圏新空港を妥当性がなくあきらめるならば、なぜ妥当性調査もしていない4大河川事業はゴリ押ししたのか」と話した。キム・ホギ延世大社会学科教授は「4大河川はあれほど果敢に推進した政府が、他の政策などはずっと遅延させておき、後になって修正・廃棄するなど、一貫性のない姿を見せた」として「数兆ウォンがかかる大型国策事業を大統領個人の判断で便宜的に決め推進している」と批判した。
イユ・チュヒョン、ファン・ジュンボム記者 edigna@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/470486.html 訳J.S