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タバコを絶つ電子タバコ? 根拠なき熱風

原文入力:2011-01-25午後08:31:45(1516字)
禁煙補助剤に変身…効果・安全性 検証なされず
頭痛・むかつきなど副作用‘また別の中毒’憂慮

イ・スンジュン記者、イ・ユジン記者

 "使われる方の意志が重要ですが、タバコの味と全く同じで これを利用すれば大部分の方がタバコをやめます。" 25日に訪ねたソウル、蘆原区のある電子タバコ売り場職員が製品を推薦して話した。彼は「タバコの味と全く同じですがタールのような有害物質がありません」として「新年に禁煙を決意した男性たちだけでなく女性の方々もたくさん買っていかれます」と親切な説明を添えた。

3年前に国内販売が始まった電子タバコは‘からだにあまり有害でなく、禁煙に役立つ’というイメージで順次市場を広げつつある。企画財政部が把握した電子タバコ販売現況によれば、登録された業者だけで20ヶ余り、商品種類も50種余りに達する。電子タバコ販売所ではお客さんを相手に‘また別のタバコ’ではなく‘禁煙補助剤’のように紹介し購買を薦めているのが実情だ。

だが、禁煙団体と専門家たちは 「電子タバコがからだにあまり有害でなかったり禁煙に役立つという事実が検証されたことはなく、安全性も確実ではない」として「電子タバコもやはりまた別のタバコに過ぎない」と話す。世界保健機構(WHO)と米国食品医薬局(FDA)も「電子タバコの安全性はまだ検証されておらず、禁煙効果も立証されていないために禁煙の目的で電子タバコを使わないように」という態度を堅持している。

タバコか否かを区分する基準はニコチンだ。ニコチンがないものは禁煙補助剤(医薬外中)として許可され食品医薬品安全庁の管理は受けるが、ニコチンがあるものはタバコとして取り扱われ企画財政部が管轄する。電子タバコはニコチン液体を電気で加熱し発生した煙を吸入する方式であり、企画財政部は昨年12月 電子タバコをタバコに含ませるタバコ事業法改定案を国会に出した状態だ。

韓国禁煙運動協議会と韓国禁煙研究所は 「最近、協会や研究所に電子タバコの副作用を訴えてくる人が増加している」と警告している。

キム・ウンジ韓国禁煙運動協議会事務総長は「頭痛やむかつきなどを訴える人が増えており、副作用事例を調査中」と話した。キム事務総長はまた「電子タバコは1箱や1本単位では計算されず喫煙量調節が容易ではない」とし「また別の中毒になる憂慮もあり、液状ニコチンに対する法的基準もない」と指摘した。実際、電子タバコ会社のホームページと商品を調べれば、一般タバコのようにニコチン濃度を公開している所は何ヶ所もなかった。昨年、韓国消費者院の検査でも5ヶ製品中で4つの製品のニコチン含有量が表示された数値より超過していたことが分かった。

ソウル大病院江南センターのイ・チョルミン教授(家庭医学科)は「この間、電子タバコから発ガン物質のホルムアルデヒドとニトロソアミン(TSNA)が検出されたという研究結果がある」として「タールのような発ガン物質がなく、からだにあまり有害でないと考えることはできるが、これはマイルドなタバコがからだにあまり有害でないという主張と似ている」と説明した。

禁煙団体らは電子タバコを保健福祉部や食品医薬品安全庁で一括管理し、危害性検証根拠を用意することが至急必要だと指摘している。
イ・スンジュン、イ・ユジン記者 gamja@hani.co.k

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/460591.html 訳J.S