原文入力:2011-01-06午後08:40:26(1847字)
李大統領、緊急会議で "正月連休 拡散防げ"
農食品長官 "慶北 沈静化傾向…江原 早期に鎮静"
防疫現場では "事態深刻性 分かって言っているのか"
キム・ヒョンデ記者、ファン・ジュンボム記者
←李明博大統領がこの日午前、大統領府で開かれた口蹄疫関連緊急関係長官会議でユ・ジョンボク農林水産食品部長官の報告を聞きながらかたい表情をしている。 大統領府カメラマン団
口蹄疫が年を越しても荒れ狂い、埋めた 牛・豚が100万頭に肉迫する‘国家非常事態’となっているにも拘らず、政府の対応は無力極まりない。李明博大統領は6日、6部署長官たちを大統領府に呼び緊急対策会議を開いたが、‘正月連休の大規模移動に備えろ’という漠然とした対策を出すだけに終わった。国家危険管理システムに根本的な問題があるのではないかという批判が出ている。
李明博大統領はこの日、今回の口蹄疫事態と関連して初めて大統領府で緊急関係長官会議を開き「年間(国外)旅行客が1500万人出て行き、800万人が入ってくるが、このようにするので検疫も検疫だが抗体をはじめとして根本対策をたてなければならない」と指示した。ホン・サンピョ大統領府広報首席はブリーフィングで「抗体の話はワクチン確保を意味する」と話した。
李大統領はこの会議で来月、ソル(旧正月)連休が長いという点に言及しながら「ソル連休の時、国内はもちろん国外にも大規模移動が避けられない」とし「この期間中に口蹄疫拡散をどのようにすれば防げるのか徹底して備えろ」と指示した。
これに対して、防疫現場で活動中のある獣医師は「2月末まで口蹄疫が広がる可能性が濃厚であるのみならず、地域社会破綻と埋没地周辺の環境汚染が憂慮されるなど重大な非常事態という状況認識が必要だが、大統領も他の国務委員らも事態の深刻性をきちんと認識出来ずにいるのではないか疑問に感じる」と指摘した。
←大切に育てた1630頭余りの豚を全て殺処分した畜産農民チェ・サヨン(67・上の写真)氏が6日午前、江原道、横城郡、隈川面、上下佳里の自分の空っぽの畜舎をぼうぜんと眺めている。 横城/シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr
この日朝8時までに埋没処分家畜が94万8364頭に達した。農林水産食品部が予防薬(ワクチン)接種対象として排除した豚農場で口蹄疫発生が洪水のようにあふれる中で、3日以後 4日連続で一日平均10万頭ずつ埋没対象家畜が増えた。 6日夜まで土に埋める牛・豚は全体飼育頭数の約8%にあたる100万頭を越えることが確実視されている。
それでもユ・ジョンボク農食品部長官はこの日、大統領府対策会議で楽観的に偏った展望を報告した。ユ長官は△慶北地域は沈静化する雰囲気で△京畿地域は今後1週間が峠△江原地域は早期に沈静化すると報告したと大統領府広報首席が伝えた。国内畜産業の基盤が頓挫しているにも拘らず、過度に安易な状況判断をしているということだ。大統領府-農食品部-国立獣医科学検疫院につながる政府の口蹄疫コミュニケーション過程にも穴があいていたという批判も提起されている。
畜産業界のある関係者は「安東地域での最初の状況を安易に判断しワクチン対策シナリオを初期に全面排除した政府が、後になって騒ぐ対応だけを出している」として「何度も判断の誤りがあったし、今も相変らず事態の深刻性が共有されていないようだ」と批判した。農食品部のある関係者は「ワクチン接種が色々な選択肢中の一つになりうるという報告を初期には受けられなかった」 として「内部コミュニケーションに問題があった」と認めた。
イ大統領がこの日、ワクチン大量確保に言及したことと関連して、ある防疫専門家は「全国的にワクチンを接種する方案が考えられるが、事後管理が難しいという点などを考慮しなければならないだろう」と話した。
農食品部はこの日も△母豚・種豚20余万頭にワクチン接種△飼料工場・飼料積み替え場の作業中断などの‘後になって騒ぐ’対策だけを出した。
キム・ヒョンデ先任記者、ファン・ジュンボム記者 koala5@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/457568.html 訳J.S