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検察, ‘火炎瓶投擲者’ 明らかにできないまま“望楼内撤去民に共同責任”

原文入力:2009-02-08午後10:07:55
検察捜査 争点は
重大事件 責任所在特定できず法廷攻防不可避
‘シンナーばら撒いたこと見ていながら鎮圧’ 警察には責任問わず

ソク・ジンファン記者

6人の命を奪った‘龍山撤去民惨事’に対する検察の捜査結果が9日発表される。核心争点について遺族や市民団体の立場とは異なる捜査展開方向を見せた検察が出す結果は、また別の疑惑の出発点になることが予想されその内容が注目される。

■火災原因と死因糾明
検察は篭城者たちが警察に抵抗して投げた火炎瓶が望楼3階床のシンナーに燃え移り火災が起こったものとすでに結論を下した状態だ。問題は火災発生過程を説得力をもって再構成することができるかだ。検察は「警察が望楼に進入する以前にシンナーを望楼階段にふりまいた篭城者が撮られた動画を捜し出した」とし、これを責任所在を立証する根拠としている。だが相変らず火炎瓶を投げた者を特定できないまま望楼内にいた者たちに共同責任を問い起訴することにした。こうする場合、検察としても汚点を残すことになる。重要事件の責任所在を具体的に指定できないことに裁判過程でも再び責任を問い詰める攻防が避けられない。検察が主要篭城者などを共同正犯で起訴し‘警察官1人の死亡’に対する責任を問うのか、でなければ死亡者6人全員に対する責任を問うのかも関心事だ。撤去民イ・ソンス氏の死亡原因も追加説明が必要な部分だ。負傷者チ・某氏は事件直後「イ氏が私の後に続いて望楼外に飛び降りたのに火に焼けて亡くなったまま発見された」と主張している。検察は去る5日「チ氏がその根拠として主張した写真の中の人物はチ氏ではない」と明らかにしたが、チ氏が履いていた履き物が写真の中の人物のものと一致するなど検察の説明が釈然としない。

■警察鎮圧の不法性可否
検察は警察に法的責任を問いにくいという結論を出している。篭城者などの暴力性をいれて、早期鎮圧の正当性を認めたのだ。だがこれまで指摘されたように△引火性物質を減少するように誘導した後に鎮圧しろとの警察指針を破った点△マットレスや化学消防車なしで作戦を始めた点△“シンナーをばらまくのを見た”とした後にも鎮圧を継続した点△シンナー火災に継続して放水し火災を大きくした点などに対する問題は依然として残る。検察も捜査の均衡性問題を意識しないわけにはいかず、どんな方法ででも警察の責任問題に言及しなければならない立場だ。キム・ソクキ ソウル警察庁長官の作戦介入や無線等を通じた状況把握要否,職務遺棄または業務上過失などに対する判断もこういう問題の延長線にある。検察も警察も否認しているが、当日無線交信資料等を通してふくらんだ用役業者との合同作戦疑惑は今まで検察が明らかにしてきたように“証拠がない”という水準で終わる可能性が大きいと見られる。

■警察-用役の癒着および撤去民捜査
検察は用役会社職員が水砲を撃ったという点は確認したが、処罰根拠について苦心中だ。遺族たちや市民団体側では警察と用役が事実上協調して撤去民を弾圧したという主張をするが、検察は警察と用役の関係を糾明する理由はないという立場だ。用役職員らが鎮圧作戦前に火をおこし屋上へ有毒ガスを上に送ったという部分は処罰の可能性が大きい。反面、検察は作戦直前に私製盾を持って画面に捕えられた人々の正体や役割については事件の‘本質’と関連がないという理由で糾明が中途半端だった。検察は全国撤去民連合が今回の篭城に介入した部分についても責任を問う方針だ。しかし捜査初期意欲を見せた撤去民や全撤連の資金問題は不法行為の証拠を探すことができなかった。

ソク・ジンファン記者soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/337593.html

原文: 訳J.S