原文入力:2010-10-05午前08:40:11(1519字)
導入 法的根拠なく "ひとまず買った後に改造"
充薬車両費など2億ウォン余り 予算転用も明らかに
ホン・ソクチェ記者
警察がデモ隊の解散に使う‘指向性音響装備’(いわゆる音響大砲)の導入を推進し、この装備を鎮圧用ではなく‘一般スピーカー’名目で購買公告を出した事実が確認された。警察が‘音響大砲’を導入する法的根拠がないために他の予算を転用し便法で購買を推進しているということだ。
4日調達庁の‘国家総合電子調達局市場’ホームページ(g2b.go.kr)を見れば、警察庁は先月20日‘高効率長距離放送装備2種購買’と関連した緊急広告を出し、来る7日に入札を開始すると知らせた。警察は公告で購買予定物品を‘スピーカー’(長距離放送装備)として分類したが、警察が要求した装備規格は△最大ボリューム152db △帯域幅・指向角度±15°△7ヶの超指向性ドライバーユニット構造などだった。これは先月27日、警察が新鎮圧装備として導入すると立法予告した‘指向性音響装備’と同じ仕様だ。警察は購買公告を出したこの‘スピーカー’を来る22日までに調達庁を通じ‘デモ鎮圧業務’を行うソウル警察庁機動本部へ納品させることにした。
だが、警察の指向性音響装備導入方針はまだ立法予告段階に過ぎず、結果的にこの装備は法的根拠のない‘幽霊装備’であるわけだ。これと関連して警察庁は「今回購入しようとする装備はまだ一般スピーカーと見れば良く、立法予告はこの装備が実際に鎮圧用として使われる時のために、その根拠を作るためのもの」とし「関連法が整備されれば装備を販売した会社側に(鎮圧装備用に) ‘アップグレード’を要請する計画」と説明した。警察もこの装備をひとまずスピーカーとして購入した後、実際には鎮圧装備として使うという計画を認めたわけだ。
当初計画になかった鎮圧装備を便法で導入しようと警察が別の予算を転用した事実も明らかになった。警察は今回の指向性音響装備を買い入れるために、既存予算の中から充薬車両および離隔噴射機の入札価格と落札価格の間に発生した差額2億3000万ウォンを転用することにした。警察は昨年もこのように落札差額を転用し離隔噴射機を購入し、国会で「予算審議権を無視した」という批判を受けるやすぐに正すという方針を明らかにした経緯がある。
国会行政安全委員会所属チャン・セファン民主党議員は「警察が深刻な人体危険性があらわれた鎮圧装備を便法まで動員しながら導入しようとする理由を理解し難い」とし「国会の予算審議権まで無視する警察の傲慢な形態を国政監査等を通じて徹底的に検証し是正を要求するだろう」と話した。
指向性音響装備が実際に導入されれば、これは‘警備通’として有名なチョ・ヒョノ警察庁長官の事実上初めての作品になるものと見られる。彼はソウル地方警察庁長官だった去る4月、警察庁にこの装備の導入を建議したが、安全性を理由に受け入れられなかった。しかしチョ庁長就任後 1ヶ月余ぶりにこの装備の購買決定と予算転用を通じた費用確保、調達庁通知、関連規定立法予告などが一瀉千里に進行された。警察は装備を急いで持ってくるために一般広告(40日以上公告)より一ヶ月ほど購買期間を減らすことのできる緊急広告(10日以上)を調達庁に要請もした。
ホン・ソクチェ記者 forchis@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/442194.html 訳J.S